ファンダメンタルの悪化は織り込み完了、攻守逆転で上値余地に期待感
1.光学ガラスの老舗メーカーで、国内生産量は堂々のトップに君臨。一貫生産に強みを持ち、エレクトロニクス事業においては耐衝撃・高硬度クリアガラスセラミックス「ナノセラム」を現在スマートフォンメーカーで搭載試験中。直近では「クリアセラム‐Z」が国内最大の望遠鏡「せいめい」に採用。
2.業績面では大幅な増収増益の前期実績と比べると今期は大幅な減益を強いられることとなり、9/11には業績および配当の下方修正に追い込まれた。ただし、足元ではFPDや半導体向けの需要に一部復活の兆候が出始めたことに加えて、今後は宇宙関連産業の需要拡大も見込まれる。
また、リチウムイオン電池、全固体電池向けのセラミックス開発も推進しており、自動車メーカーの回復がより鮮明化するにしたがい業績にも底入れ感が出てくるものとみられる。
3.株価は昨年後半から台頭した世界景気の後退懸念が先鋭化したところから大きく値を崩したが、株価が1200円付近では底堅さも窺えるようになっている。1200円~1600円でのレンジもみ合いと言えるが、足元では200日移動平均線が切り下がり、徐々に調整一巡感も出始めている。上記の下方修正といった悪材料でも反応が限定的となってきており、逆に1600円付近をブレイクしてくるようだと中期的な半値戻し水準として2000円台回復も見えてくることになるだろう。
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