調整局面で足腰がしっかり、業績改善が期待できる景気敏感株
苛性ソーダと塩素を併産する化学品事業を軸に、石油化学事業や高機能材料・バイオサイエンスといった機能商品事業などを展開する。自動車向けの高性能樹脂やタイヤ用シリカ、排ガス浄化の高性能触媒などを手がけており、その他にも公共インフラ用のセメント材料や塩化ビニル、断熱材など幅広い産業に関わりを持つ。
業績面においては2/3に第3Q決算を発表し、10-12月期は売上高前期比11.7%減収も経常利益は同25.9%増益となった。前年同期比ならびに2Q(7-9月)比でも利益率改善が顕著となり、ナフサ価格の下落が落ち着いたことをはじめ、石化事業、クロル・アルカリ事業の両翼が持ち直してきている。今後は半導体市況回復が期待されている中でその製造工程に不可欠な石英ガラス製品の需要回復が業績に寄与してくることに期待。
株価は直近の安値1012円をつけた底値圏から徐々に戻りを試す動きが見られてきており、1200円台定着でさらに上値指向が強まっている。市場警戒感が根強い中でも下振れ時はしっかりとした押し目買いが確認されることも心強い。ナフサ価格は昨年10月をボトムに直近では2割弱の回復に転じてきており、ウレタン事業における利益率の改善期待から見直し買いを誘うことになるだろう。
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