今週末の地政学リスク炸裂に対する警戒感で上値トライ
自衛隊向け照明弾・発煙筒の大手で火工品では中堅に位置する。人工衛星や核燃料再処理剤として用いられる低毒性の液体燃料などの研究開発を行っている。民間向けにはエアバッグ用火薬なども手掛ける。
業績面においては5/25に前期決算発表を行い、売上高は6.1%減収、営業利益は10.2%減益での着地となった。今期は防衛省向け製品の受注が大きく減少の一方、民間向け火工品や化成品の新規受注を獲得。引き続き防衛省向け訓練用火工品等の予算抑制影響が残るも、地政学リスクの高まりから引き合いが増える環境下であることも考慮しておきたい。また、他には防災向けの非常信号灯の需要増加などが見込まれよう。
株価は3/13安値552円から大きく水準を回復してコロナショック以前の水準を奪回。さらに足元における朝鮮半島情勢のほか、今週末には香港における国家安全法成立が控えるなど来週にかけては何かと地政学リスクが意識されやすい。また、直近では中印がヒマラヤ山脈の麓において衝突する事態を引き起こしたことから、国際的な対中批判が強まる環境下にあることにも留意されたい。
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