フジクラ(5803)

　電線御三家（住友電工・古河電工・フジクラ）の一角。携帯電話などに使われるフレキシブルプリント基板で世界的なシェアを誇る。また光ファイバーの接続に必要な「光ファイバ融着機」はシェア50%を超え、世界No.1の座にある。不動産事業も手掛けており、「深川ギャザリア」等を運営している。

　2/8発表の3Q決算（累計）では、売上高が前年同期比7.7％減の4779億円、営業利益が100％増の173億円で着地した。銅価上昇による評価差益に加え、スマートフォンやデジタル機器などの巣ごもり需要を取り込んだことが増益要因として挙げられる。また北米向け送電ビジネスも好調である模様。併せて通期業績予想を上方修正しており、売上高で5.0％増、営業利益36.4％増を見込んでいる。

　株価は昨年11/2の中間決算発表により大きく見直されて急動意。以降は25日移動平均線がサポートラインとして機能していると見られ、現在も上昇トレンドが継続中である。足元では2/8の3Q決算を機に、一旦売られ25日線付近でもみ合っている。足元のバリュエーションはPBR0.9倍台と売られ過ぎの水準から出直って、なおも業績回復の期待から上値を伸ばしそうだ。