株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2021-05-06 17:00:00

アナリスト木村の銘柄研究部

ほとんどの人が知らないだろう事:ブロックトレードの功罪

皆様、日々の株式投資へのお取り組み、ご苦労様です。

本日のコラムでは、私が注目していて、過去にも度々当コラムでも取り上げたカーブスホールディングス(7085)のブロックトレードについてお話してみようと思います。

「カーブス」は女性専用のフィットネスジムとして、主にミドルシニア層の健康志向需要を取り込んで急成長している企業です。
◆カーブスHPを確認する◆
コシダカHD(2157)からスピンオフされて20年3月に上場しました。

私の自宅の最寄り駅にも、駅の真横のビルに「カーブス」があるのですが、同じビルにパチンコ店が入っている事から、朝10時前にしばしば人が並んでいるのは、パチンコ店の開店待ちなのかと思っていたら、なんと「カーブス」の開店待ちでした!(驚)

コロナ禍でも業績はある程度安定しており、米系大手投信会社が10%保有している安心感もあって、ウィズコロナ銘柄としてもアフターコロナ銘柄としても注目していたところ、直近では4月12日に高値1072円を付けておりました。

しかし、その後、買い一服感からか下落に転じ、特に目立った材料も無いまま4月27日と28日には100万株超の出来高を伴って安値819円まで急落しました。
いったい何が起きたのか、会員様の中にも腑に落ちない思いをなさっている方がいらっしゃる事でしょう。

あれこれと、背景を深く詮索する事は差し控えますが、事実だけを申し上げますと、下げを助長し、大きな出来高を伴った主因は、4月27日にTOSTNETで行われた2つのクロス取引だったと思われます。
①4月27日 15時17分 964,000株@833.3円
②4月27日 17時12分 964,000株@863.7円

①のクロス取引は、投資家からの売り需要に応えるために証券会社が「売りキメ」の形で応じ、
②のクロス取引は、買い持ちになった証券会社が別の投資家に「買いキメ」の形で売り渡した、
ブロックトレードと見れば一番納得がゆくのですが、そうすると翌28日の下落について説明ができません。
28日に貸株残高が一気に20万株以上減っている点も合わせて、もっともらしい説明が難しい値動きとなっています。

しかしながら、その背景等を深く詮索しないのであれば、「いったい何が起きたのか」という点については、「大口投資家の売り」をキッカケにしたブロックトレードという事で宜しいかと思います。
前述のように、10%を保有している米系大手投信会社の売りであれば、こんな売り方はしないでしょうし、今のところ大量保有変更報告も提出されていません。

となれば、一過性の「特需」という見方もできるかと思います。
つまり、買い目線で様子を見ていた投資家にとっては、千載一遇の押し目買いチャンスであるかもしれません。
来週月曜日の時点の株価動向、及び大量保有報告の有無を確認したうえで、買い目線で注視するのも一考かと存じます。


本日ご紹介した銘柄:
カーブスホールディングス(7085)東証一部

※状況的証拠を基にした仮説をご紹介したまでですので、当該銘柄の買い推奨を目的とするものではありません。



執筆:木村泰章

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