株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2021-05-13 17:00:00

アナリスト木村の銘柄研究部

深読み・先読み:政策保有株売却加速見込み⇒マザーズ銘柄が避難先?

皆様、日々の株式投資へのお取り組み、ご苦労様です。

昨日お昼に緊急リリースさせていただいた、MSCIスタンダードインデックスの見直しに関するコラムでも、世界的なインデックス投資における日本株の存在感が薄れている事をお伝えしましたが、今朝の日経新聞朝刊1面には、それともリンクしそうな気になる記事が。。。

『三井住友トラスト・ホールディングスが持ち合い株式など政策保有株約1兆4000億円をゼロにする目標を示す』

従前から、コーポレートガバナンスコードを意識して、上場しているホールディングカンパニーは持ち合い株解消や、政策保有株売却に動いていましたので、このニュース自体は特に驚くような内容ではありません。
加えて、政策保有株の売却が相次げば、株式市場の需給悪化を招く事も懸念される一方で、自社株買い等が受け皿として用意されるでしょうから、その点も過度の心配は無用のように思います。

しかしながら、
①「タイミングが悪過ぎる」点、
②「期間限定で政策保有株売却が加速する可能性がある」点は、
大いに気になります。

①のタイミングについては、皆様既にご存じの通り、
・決算発表シーズンで機関投資家の売り買いは控え気味になっている中、
・米国ハイテク企業にややネガティヴ視される材料が散発し、
・米国インフレ懸念から金利が上昇し、
・MSCIの見直しでは日本株の存在感が薄れ、
・テクニカル的に見ても日本株は下値模索感が支配的になっている中、
ダメ押し的に政策保有株売却ニュースが出た事から、業種に関係なくほぼ全面安という展開となっています。

しかしながら、実は②の方こそ大きな問題でしょう。
深読みすれば、この②をも意識して、先のMSCI見直しでは日本株が大幅に削除された可能性さえあるように思います。(あくまで私見です)

前置きが長くなりましたが、「期間限定」というのは『6月末』を指します。
と申し上げますと、勘の鋭いあすなろ会員様は既にお気付きかもしれません。

『東証市場区分再編の移行基準日が6月末』なのです。(この件に関しては後日あらためてご紹介します)
最上位の「プライム市場」に上場する為の要件として、高いガバナンス意識・体制とともに、『流通株式比率は35%以上』というハードルがある為に、政策保有目的で「大口安定株主」に対して株の売却を要請する動きが加速する見込みがあります。

タイミングが悪いのは、ここ数日の相場下落を受けて、ハイテク・グロース株からバリュー株の退避、という動きがトレンドになりかけているのに、退避先の、「オールドエコノミー」的なバリュー株には、政策保有株売却を浴びる懸念がある、というわけです。

であれば、東証市場区分再編のマイナス影響を受けないであろう(逆にプラス影響はありえます:また後日ご紹介します)マザーズ市場やジャスダック市場の中小型株を、「突っ込み買い」する事も「避難先の選択肢」としてはありえるかもしれません。

あらためて当コラムで取り上げるつもりですが、現東証1部以外、例えば、東証2部やジャスダックやマザーズからプライム市場への「飛び級」昇格が可能な銘柄のスクリーニング等も、各証券会社では盛んに行われている模様です。
本日は中でも本命視されている5銘柄をご紹介しておきます。

・RIZAPグループ(2928)札証
・マネーフォワード(3994) マザーズ
・メルカリ(4385) マザーズ
・ハイレックス(7279)東証2部
・ナカニシ(7716) ジャスダック



執筆:木村泰章

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