株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

(一社) 人工知能学会:18801(公社)日本証券アナリスト協会:01159

あすなろ投資顧問

2021-06-15 09:45:00

投資教育コラム

【相場を観測する】チャートを用いて詳しく解説します!(第20弾)

『着眼大局着手小局』(No.20)

~相場の観測~

【週足】=下降トレンドの脱出が焦点=

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 前回の「下値を探る経過も反動高値幅が焦点に」(記:21/5/14)では、以下のように述べた。
前回の『着眼大局着手小局No.19』はこちら

「4週連続の下げ(1,042円:週末ベース)から1週の反発(545円)を挟んで急落し、27,448円と前安値28,405円を下回った(下方に進んだ)ことから、高値(Q)30,467円に対する下値を探る経過となっている。また、高値からの下げ幅としては、①3,152円、②3,822円、③3,938円などが挙げられる。反面、下げ幅が3,019円≒2,994円となり、一旦、反動高が生じやすい面もある。」とした。
 実際には、2週の戻りのあと騰勢が一服した。また、高値(Q)30,467円以降の戻り高値が切り下がる(30,467>30,216>30,089:レジスタンスライン)下降トレンド内の動きにとどまっている。
 よって、下降トレンドから脱することが焦点となる。


【日足】=5月安値からの基調の維持が重要=

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前回の「日柄から値幅調整もリズムの逆転が焦点」(記:21/5/14)では、以下のように述べた。

「現在は下げ幅が2,062円(O~R)と拡大したあと、高値(S)が30,089円と前高値(Q)30,216円を上回ることができずジリ貧から小戻しを挟んで急落し、安値(R)28,405円を下回り高値(O)からの下げ幅が3,019円と拡大したことから、高値(O)30,467円以降の短期波動が5波動構成(O~P~Q~R~S~)へ進展し、下値を探る経過となっている。一方、下値探りも反動高が生じた場合の値幅として、①1,010円、②1,581円、③1,684円、④1,811円が挙げられる。
 また、直近の上げ値幅1,010円を上回ると1,584円ないし1,684円程度へ拡大につながりやすくなる。さらには、1,811円を上回ると2,804円程度へ拡大する可能性が高まるほか、リズム(値幅と時間)の逆転による波動転換の形成が焦点となる。」とした。
 実際には、安値(T)27,448円が高値(O)30,467円からの短期第5波動の安値となって値を戻した。戻り高値(U)29、149円までの上げ幅が1,701円と第一動(O~P)1,724円の影響を受ける格好で騰勢が一服し小動きに終始している。
 よって、現在は騰勢一服も短期の戻りを試す経過となっている。その場合、主な上値は以下の水準が挙げられる。
(1)29,172円=T+(O-P)
(2)29,259円=T+(S-R)
(3)30,252円=T+(O-N)
※2月高値30,467円を上回ると上方向の示唆となる。
(4)30,508円=J+(A-B)
(5)30,848円=F+9,318円(16/6安値~18/10高値)
(6)31,479円=T+(O-L)
(7)31,614円=A+(A-B)
 ただ、安値(T)からの波動はひと波動(T~U)であることから、ひと押し挟んで切り返し、安値切上げ三波動構成(波動の転換・逆転)の形成が焦点とっている。
 また、高値(O)30,467円と高値(Q)30,216円を結んだレジスタンスライン(上値抵抗線)がある。週末の水準は29,415円(6/25)、29,355円(7/2)、29,296円(7/9)、29,236円(7/16)がある。
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【脳活 逆さチャート】~事後の照合が大切!~

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 相場は動と静の繰り返しに過ぎない。静のあとは動である。ただ、動は上か下かとなる。

 先ず、昨年12月22日の26,436円から今年2月16日の30,467円まで37日間で騰落値幅4,031円のあと2月16日から5月10日の29,518円まで55日間で、期間内(ボックス)の高低値幅が2,062円と「動から静へ」と変化した。
 今回は、5月13日の27,448円から5月28日の29,149円まで12日間で高低値幅1,701円のあと5月28日から直近6月11日まで11日間で高低値幅が335円と前回のラージからスモールとサイズが縮小する「動から静へ」となっている。
 また、前回は静(ラージボックス)からの動は、保合い放れとなった。ただ、すぐに引き戻される展開となった。今回の静(スモールボックス)からはどのような“動”が生じるのか注視したい。
 騰落結果の解説に振り回されないよう直近の波動経過を確り見つめ、今回の静から動(上か、下か)を、3波動のN(エヌ)または逆N(ぎゃくエヌ)をイメージ(追求)して方向を導いてみたいものだ。
 実際に「どう動いた」か、結果とイメージの事後の照合作業が大切です。
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【フォーカス】※TOPIX日足チャート参照

~5月安値以降の基調の維持が重要~

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 前回の「反転につながる反動高値幅の出現が焦点」(記:21/5/14)では、以下のように述べた。

「現在は高値(L)2,012p以降の短期波動が5波動構成へ進展し、下値を探る経過となっていることから、重要値幅223p(A~B)を上回るとさらに下げ幅の拡大につながりやすくなる。一方、下値模索も反動高が生じた場合の値幅としては、①65p、②84p、③101p,④124p円、⑤134p、⑥148pなどが挙げられ、直近の上げ値幅101pを上回ると134pないし148円程度へ拡大につながりやすくなるほか、リズムの逆転や反転につながる波動の転換などの出現が焦点となる。」とした。
 実際には、5月13日安値(Q)1,849pからの切り返しは、高値(P)1,952pを上回り順次騰落値幅(65、84p、101p)をクリアし、目先の第5波動後(L~M~N~O~P~Q ~?)の第6波動の値幅は、直近高値(R)1,962pまで113pと拡大している。
 よって、現在は5月安値(Q)1,849p以降の戻り基調を辿っていることから上値を探る経過となっている。また、今年3月高値(L)2,12pを上回ると新たな展開期入りを示唆することになる。
 その場合、上値は以下の水準が挙げられる。
(1)1,983p=Q+(D-E)
(2)1,997p=Q+(L-K)
(3)2,055p=P+(P-Q)
 ただ、5月安値(Q)1,849p以降の戻り基調を維持するには、反動安値幅が25p(終値ベース)ないし37p(ザラバベース)の範囲内に収まることが重要となる。
 これらの値幅を上回ると下げ幅の拡大につながりやすく、3月高値(L)2,012p以降の値幅から64p(O~P)、65p(M~N)、103p(P~Q)などが挙げられる。
 また、引き続きリズム変化(時間と値幅)による波動反転形成が焦点となっている。
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【先人からの伝言】

~準備なければ無謀~

●期待に反した相場の局面では、引かされ玉(時価が買値を下回るコスト割れ)が生じ溢れでる傾向がある。このような状況下では、先ずは“難平買い”(ナンピン)をするが、状況は一向に改善する気配がなく「当面は様子見だ!」、「しばらくは放っておくしかない!」、「塩漬けだ!」、「しばらく相場は見ない!」「しばらく手を出さない!」などと気持ち(考え)が変化する。中には、時間を掛けずに「即断・速考」で“決め込む”投資家も少なくないようだ。

●このような事態では、投資経験の長い短い時間に関係なく、「持ってさえいれば何れ株価は戻ってくるだろう!」とする投資家に共通性が高い“淡い期待の安易な心理”が存在している。

●実現損を嫌い、評価損(含み損)を優先する心理も見え隠れする。

●知らない所へ行く(街や山やイベント会場などいろいろ)場合やスポーツなど初めてのことをするときなどには、人に教わるか地図を見るか(今は便利なカーナビやスマホがある)、参考本を読むか、何かしらそれなりに必ずポイントをチェック(努力)するものであり、目的達成のための準備をするのが極々普通(自然)の行動であろう。

●しかし、なぜか株式投資においては何の準備もせず、只々無防備で市場に参入し資金を投下する、リスクに無頓着な投資家が見受けられる。
『楽は苦の種、苦は楽の種』と言われるように、株式投資も同様であろう。楽を優先すれば後で苦労を味わうことになり、逆に苦労を先行しておけば後で楽ができるということと思う。
株式投資には、楽な近道はなく「急がば回れ!」のこころ(心と志)が不可欠である。
二つのこころを相場(チャート)から学んでみては如何なものだろうか・・・
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【備考】(1)マザーズ(2)NYダウ工業株30種(3)ナスダック 

★備考(1)マザーズ(日足)~5月安値以降の基調維持に留意~

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 前回の「値幅調整へ進展も反動高値幅に留意」記:21/5/14)では、以下のように述べた。

「現在は、昨年10月高値(D)1,365p以降の波動は3波動構成(D~G~H~?)へ進展し、高値(D)からの下げ幅は300pと拡大したことから、下値を探る経過となっている。一方、下値探りも反動高が生じた場合の値幅として、①110p、②173p、③192p,④210p、⑤237pなどが挙げられ、直近の上げ値幅110pを上回ると173pないし192円程度へ拡大につながりやすくなるほか、第4波動の上げ幅やリズムの逆転による波動反転の形成が焦点となる。」とした。
 実際には、5月17日の安値(K)1,042pを境に切り返し、高値1,150p、安値1,119pを経て直近1,182pと下値を切り上げ3波動で、安値(K)1,042pからの上げ幅は140pと前上げ幅110p(I~J)を上回った。
 よって、現在は上げ幅の拡大が伴いやすい経過となっている。その場合、上値は以下の水準が挙げられる。
(1)1,215p=K+(H-I)
(2)1,234p=K+(H-G)
(3)1,252p=K+(D-E)
(4)1,279p=K+(D-G)
 また、安値(K)1,042p以降の基調の維持には反動安値幅が31p程度に収まることが重要となるが、この値幅を上回ると下げ幅の拡大につながりやすくなる。その場合、値幅は86p、102p~110p、さらには137pなどが挙げられる。
※ただ、安値(K)を基点とする第4波動の上げ幅の拡大は、のちに上げの第1波動となる可能性があることから、引き続き高値(D)以降の下降を否定する波動反転(逆転)形成への進展が注目される。

★備考(2)NYダウ平均(日足)~5月安値以降の基調維持が重要~

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 前回の「トレンドに変化なく高値更新がポイント」(記:21/5/14)では、以下のように述べた。

「5月7日の34,777ドルを高値に安値(P)33,587ドル、下げ幅が1,190ドルと前下げ幅1,206ドル(K~L)に接近したあと34,382ドル(上げ幅795ドル)と反発したことから、高値(O)34,777ドルを上回ると基調の継続となる。また、安値(J)26,501ドルを基点とする波動は5波動構成(J~K~L~O~P~?)入りとなる。一方、高値(O)を上回ることができずに安値(P)33,587ドルを下回ると下げ幅の拡大につながりやすくなる。値幅は①1,206ドル、②1,269ドル、③1,386ドルなどが挙げられる。」とした。
 実際には、5月の下げ幅が1,190ドル(O~P)と前下げ幅1,206ドル(K~L)に見合う格好で、安値(P)33,587ドルを境に戻りに転じた。直近では34,756ドルと高値(O)34,777ドルにアト21ドルと迫る経過となっている。
 よって、現在は戻り歩調にある。高値(O)34,777ドルを上回ると昨年10月安値(L)29,982ドルを基点とする基調の維持、継続となるほか、安値(J)26,501ドルを基点とする波動は5波動構成(J~K~L~O~P~?)入りとなる。 その場合の主な上値としては、以下の水準が挙げられる。
(1)35,482ドル=J+(E-B)
(2)35,606ドル=N+(K-J)
(3)35,870ドル=K+(K-J)
(4)35,967ドル=O+(O-P)
(5)36,553ドル=E+(E-B)
 ただ、5月安値(P)以降の戻り基調を維持するには反動安値幅が486ドル(5/14~19)ないし795ドル(5/12~14)程度に収まることが重要となる。これらの値幅を超えると下げ幅が拡大につながりやすく、前下げ幅1,190ドルないし1,206ドルの維持が焦点となる。
※その他の値幅:①1,269ドル、②1,386ドル、③1,609ドルなどが挙げられる。

★備考(3)ナスダック(日足)~5月安値以降の基調維持に留意~

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 前回は「4月高値更新が重要」(記:21/5/14)として、以下のように述べた。

「高値(O)14,138pを経て直近安値(P)13,031pと安値(N)12,961pに接近した。また、高値更新から次(上げ)波動への移行が不成立となり下げ幅も1,107pとなったことから、直近の安値(P)13,031pを下回ると下げ幅の拡大につながりやすく、前下げ幅(K~L)の水準12,652pの維持が重要となる。一方、下げ幅が前下げ幅1,486p(K~L)の範囲内に収まって、反動高値幅が564pを上回ると高値(O)14,138pを試す動きにつながりやすく、同高値を上回ると上値が追いやすい経過となる。また、安値(L)を基点とする波動は3波動構成入り(L~O~P~?)となる。」とした。
 実際には、4月高値からの下げ幅が1,107p(O~P)と前下げ幅1,486pの範囲内となり、5月安値(P)13,031pを境に戻りに転じた。直近では14,020pと上伸し、4月高値(O)14,138pをうかがう経過となっている。
 よって、現在は4月高値(O)14,138pの更新が重要な焦点となっている。また、更新は安値(L)を基点とする3波動構成入り(L~O~P~?)となる。その場合、主な上値としては以下の水準が挙げられる。
(1)14,208p=P+(O=N)
(2)14,257p=F+3,625p(18年12月安値~20年2月高値)
(3)14,517p=P+(K-L)
(4)14,560p=P+(O-L)
(5)14,950p=8,109p+6,841p
          (18年8月高値)+(09年3月安値~18年8月高値)
 ただ、安値(P)以降の戻り基調を維持するには反動安値幅が141p程度に収まることが重要となる。同値幅を超えると下げ幅の拡大につながりやすく、564p(M~N)、916p(L~M)、1,107p(O~P)などが挙げられる。
 また、直近の高値(O)14,138pを上回ることができずに安値(P)13,031pを下回ると高値(O)からの下げの3波動(逆N)へ進展しやすくなる。
 その場合、前安値(L)12,609pの維持が焦点となる。ただ、割り込むと新たな下値を探る経過となることから下げ幅の拡大につながりやすくなる。

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新型コロナウィルスの感染症拡散事態が一日も早く終息し、平穏な日常生活を取り戻せるよう心から願っております。
感染力が変異種よりさらに強力な新々変異ウイルスの市中感染の増加が報じられ、再三のリバウンドも警告されております。油断大敵!とにかく感染しないよう細心の注意を払い自身の身を守ることを最優先するのが大事かと。
止まない雨はないといいます。希望をもって今を耐え乗り越えましょう!
オタガイニ(*^-^)/\(^-^*)ガンバロー!
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執筆:長森伸行

≪執筆者略歴≫
元山一證券投資情報部次長・国内で「一目均衡表」チヤート分析の第一人者。元日本テクニカルアナリスト協会セミナー講師で「一目均衡表」を担当。証券業界に50年間携わった重鎮、自立して儲けられる投資家のインストラクター的な存在。

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