株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2022-04-16 09:00:00

アナリスト木村の銘柄研究部

株式投資に必要な姿勢はポーカーフェイスであってポジショントークではありません

週末・休日版コラムでは、銘柄や相場や経済についての直接的な話ではなく、むしろ、そこから離れたところからの目線で、しかしながら、結局最後は株式投資にもつながるような話もご披露したいと存じます。
かなりくだけた内容ですが、週末・休日版という事でご了承いただき、お付き合いください。

ポーカーフェイス:心中を表にあらわさない無表情な顔の事を指します。
ポーカー(トランプのゲーム)をする時、手の内のカードの良し悪しが相手に悟られないように表情を変えない事から生まれた言葉です。

ポジショントーク:市場参加者などが、自身の保有ポジションに対して利益が出て欲しい、といった願望を含んで、会話や発言などを行う事を指します。
主に、客観的な見解ではなく主観的な見方に基づいて、自身の保有するポジションに対して、有利な方向に導くために情報を流したり、発言したりする事を指す言葉です。

複数の会員様から、弊社の有料推奨銘柄が、インターネット上の「掲示板」の書き込みで取り上げられている旨、ご報告を受けています。
弊社コンプライアンス部より当該書き込みの削除を要請しておりますが、う~む、そんな「無粋」な事をしたって株価には大して影響は無いように思いますけど?

株式投資は、「株価当てゲーム」ではありません。
理論的な投資シナリオを立てて、そのシナリオが実現する事を信じ、その「手の内」を誰にも語らず、慌てずにリターンを期待する事こそがセオリーだと考えます。
昔に比べたら、情報ツールや売買ツールの利便性が上がり、株式投資が一般的になりつつある風潮は嬉しい事ですが、一方で、ルールやマナーやセオリーを無視した行動に走る投資家が増えつつある事は、憂うべき事態だと思います。

ちなみに、ポジショントークとして個人が発信した内容でも、相場変動を目的とした事実ではない「虚偽」の情報を流した場合(もしくは「虚偽」とは言えなくても合理的な根拠のない情報を流した場合)には、「風説の流布」として金商法違反の摘発の対象となる事もあります。

上掲のように、ポジショントークを発信したところで、株価には大して影響は無い可能性が高く、結局誰も得しないようにも思いますし、万一「風説の流布」と認められた場合の金商法違反の摘発の可能性を考えますと、全く見合わない行為であるとも思います。

カードゲームつながりで、ブラックジャックについて、私は以前、こんな話をコラムでご披露しました。
「1対1」でブラックジャックに臨む場合は別として、複数のプレイヤーと一緒にテーブルに座ってゲームを楽しむのであれば、自身だけが「勝つ」事を目指すのではなく、プレイヤー全員で「親=ディーラー」を「負かす」事こそが重要視されます。
時には、「親が負ける流れを引き寄せる」ために、自身が「負け」る事で、他のプレイヤーの大半が「勝てる」ようにしてあげる事こそが、暗黙のマナーだったりするのです。

こうしたセオリーを理解していないプレイヤーがゲームに参加してくると、大体の場合は、それを嫌がって他のプレイヤーは一旦「離脱」します。
逆に、初心者がテーブルに居ても、その初心者がセオリーを学びながら「場を見る」事に慣れようと、他のプレイヤーの意見をも参考にしようとすれば、他のプレイヤーは喜んで「助言」を行い、皆一丸となって親を負かす事こそを目指します。

なんとなく、株式投資にも通ずる話だとは思いませんか?
セオリーを理解して、ルールやマナーを守っていても、「勝ち」が約束されるわけではありませんし、「上手い人」よりも「ヘタな人」の方が儲かっちゃたりする事もあるわけですが、それでも最終的には「上手い人」こそが「負けない」と信じています。

株式投資においても、プレイヤーは、あなた様お一人ではありません。
理想は「皆で、皆が勝つ」です。
主観的なポジショントークは何の役にも立たないように思います。



執筆:木村泰章

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