全体相場で手掛かり材料難な時に、幕間つなぎ的に短期資金が流れるのがIPO銘柄です。

今年に入りいくつか有望なIPO銘柄をご紹介してきました。

【IPOで上がりやすい銘柄を見つける方法】

IPOとは、英語の「Initial Public Offering」の頭文字をとったものです。日本語では新規公開株や株式公開、新規上場株式とも言われ、具体的には株式市場に新しく上場することが決まっている未上場企業の株式のことです。

新規上場時の公募価格は、売れ残りの出ないように企業と証券会社が協議し、多くの場合は割安に設定され、投資家に売却されます。そのため上場後は値が上がりやすくなり、上場後すぐに売却することで利益を上げることができる場合が多いので人気の投資手法です。

見極め方としては、ネット関連、バイオ、独自のノウハウ、技術を持った企業で、資金調達額が50億円未満、主要株主にベンチャーキャピタルが入っていないこと、逆にソフトバンクや中田秀寿、ホリエモンなどの著名人が株主である場合は上がる傾向にあります。

人気化しにくいのは、仮条件の価格の上限で公募価格が決定しなかった場合。需要に対して供給が多すぎる可能性があるので、初値は値下がりしやすいので注意が必要です。


今回6/7のこのコラムでご紹介したANYCOLOR(5032)について追記解説します。

『公開価格は1530円で決まっており、資金調達額が約28億円と小ぶりなことから初日から人気化が予想されます。また、グローバルオファリング（海外販売）があり、海外投資家が上場後買い増しをしてくる可能性があります。IPOでは『初物は買い』と言う格言があり、他にVTuber事業を主業とする銘柄が他にない事で希少価値が出ます。』とお伝えしました。

ブックビルディング期間は2022/5/24 (火) ～ 5/30 (月)でした。

IPO株で儲けを狙うためには、次の4つの手順が必要です。

1：IPO株の引き受け割り当てのある証券口座を作る。
2：IPO株は毎日抽選があるわけではありません、年間100社程度株式市場に上場するので、その予定に合わせて申し込みをする必要があり。予定を確認する。
3：ブックビルディングに参加する（IPO割り当てのある証券会社からIPOの申し込みをして抽選を待つ）
4：当選したら購入期間に意思表示をして、上場日に初値で利益が出そうであれば売る。


さて、ANYCOLOR(5032)は6/9新規公開2日目に初値が付き4810円、公開価格1530円の3.1倍でした。

また、6/8上場日に同社が発表した、上場に伴う決算情報では22年4月期の営業利益予想は前期比160.7％増の37.85億円と大幅な増益を見込み、今後の成長性の期待感も高まり、6/10はストップ高で6510円 +1000円を付けました

その後、6月下旬まで次の新規株式公開（IPO）が無いことも個人の買い意欲を誘い、6/14には22年4月期の決算を発表。経常利益(非連結)は前の期比2.9倍の41.4億円に伸び、23年4月期も前期比32％～56％の増大を見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなりました。

このことから、翌営業日の6/15も7700円+1000円のストップ高で引けました。

複数人のVTuberによるユニットプロデュース、バーチャルタレントアカデミーを通じた次世代のVTuber育成、英語圏など海外展開の深化などで成長実現を目指すことが、個人、海外投資家に評価され急騰を演じました。

6/7に外投資家が上場後買い増しをしてくる可能性があると言いましたが、6月15日受付の大量保有報告でエルシー・ファンド・エイト・エルピーが新たに5％を超えたことが判明し同社株式の保有比率は11.16％となりました。

やはり海外投資家は買ってきましたね。

ご覧のように日経平均株価が6/8～6/17までは大きく下落している最中にも拘らず、ANYCOLOR(5032) は急騰しました。

さて、次に急騰するIPOは何か？


気になる方は藤井までお問い合わせください。


【気になる銘柄】
亀田製菓(2220)
オークネット(3964)
キリンホールディングス(2503)
東レ(3402)
Abalance(3856)


今回はここまで、最後までお読み頂きありがとうございました。

執筆　まんもす藤井。