株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

(一社) 人工知能学会:18801(公社)日本証券アナリスト協会:01159

あすなろ投資顧問

2022-06-21 12:00:00

投資教育コラム

【相場を観測する】チャートを用いて詳しく解説します!(第32弾)

着眼大局着手小局(No.32)

~相場の観測~

【日経平均株価(週足)】=トレンドの転換不成立には注意=

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前回は「トレンドの上限突破が焦点」(記:5/20)として、以下のように述べた。
前回の『着眼大局着手小局No.31』はこちら

「3月29日高値(K)28,252円からの下落が続き、安値(L)25,748円、下げ幅2,504円(K~L)を経てやや下げ渋っている。また、上げ幅に対し下げ幅が(J~K>K~L=4月安値維持)小さい状況から、戻りのタイミングをうかがう経過が続いている。また、切り返しが生じた場合は、トレンドの上限突破(およびトレンド転換)が焦点となる。」とした。
 実際には、5月12日安値(L)25,748円からの切り返しは、高値(M)28,246円と一旦、上値抵抗線を上回ったが引き戻される格好で25,963円(6/17)と急反落している。
 よって、現在は5月安値(L)25,748円を試す経過で維持が重要な焦点となる。下回ると、保ち合い局面(高値K~安値L~高値M=高値G~安値H~高値I)での高値(M<K=G<I)が切り下がる同型となりトレンドの転換は不成立となる。

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【日経平均株価2021-22(日足)】=5月安値の維持が重要=

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 前回は「反転のタイミングを探る」(記:5/20)として、以下のように述べた。
「4月21日(L)27,553円を戻り高値に反落し、3月安値(K)26,334円を下回る安値(M)25,748円を経て、直近26,911円(5/18)と値を戻している。直近の戻り値幅は1,163円(M~5/18)と前値幅1,219円(K~L)の範囲内と高値(J)からの下落基調の継続となっている。ただ、安値(I)24,717円の上方に位置していることから、直近の上げ幅1,200円程度を上回る戻りが生じると、高値(J)28,252円をうかがう動きにつながりやすく、トレンド上限のクリアが焦点となる。さらに、高値(J)を上回ると安値切上げ(I<M)となり波動の転換となる。一方、直近の安値(M)25,748円を下回ると高値(J)以降、短期5波動の安値を探る経過が継続となり、3月安値(I)24,717円を試す動きにつながりやすくなる。また、同安値(I)を下回ると、新たな下値を探る経過となる」とした。
 実際には、5月安値(M)25,748円からの上げは、直近の上げ幅1,219円(水準26,967円)を上回って上げが加速した。ただ、3月高値(J)28,252円にあと6円と迫る高値(N)28,246円を経て4日続落(下げ幅1,920円)し、25,963円(6/17)と急反落した。
 よって、現在は5月安値(M)25,748円を試す経過で維持が焦点となっている。下回ると、高値(J)から3波動構成入りし、下値を探る経過となる。その場合、主な下値は以下の水準が挙げられる。
(1)25,742円=N-(J-M)
(2)25,267円=N-(H-I)
(3)25,084円=N-(F-G)
(4)24,589円=N-(B-A)
(5)24,386円=C-(B-C)

 一方、生じやすい反動高値幅としては、①1,219円、②1,579円、③1,918円、④2,055円などが挙げられる。ただ、安値(M)25,748円を下回らずに切り返し、高値(N&J)を上回ると3月安値(I)24,717円を基点とする上げ基調(継続)となる。その場合の主な上値は、以下の水準が挙げられる。
(1)28,374円=I+(B-A)
(2)28,727円=M+(H-I)
(3)28,910円=M+(F-G)
(4)29,283円=M+(J-I)

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【TOPIX2021-22(日足)】=5月安値の維持が重要=

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 前回は「反転のタイミングを探る」(記:5/20)として、以下のように述べた。
「4月21日戻り高値(L)1,928pを経て反落し、高値(J)1,991pからの下げが継続した。ただ、安値(K)1,863pを下回る安値(M)1,829pを経て下げ渋る動きとなっている。また、高値(L)以降の戻り値幅は、55p(4/27~5/6、5/12~18)の同値幅(限定値幅、弱含み)となった。ただ、前上げ幅65p(K~L)を上回る値幅が生じると、高値(J)1,991pをうかがう動きにつながりやすくなる。また、高値(J)を上回ると下値切上げ(I<M)となる。一方、安値(M)1,829pを下回ると下値を試す動きにつながりやすくなるほか、安値(I)1,758pの維持が焦点となる。」とした。
 実際には、5月12日安値(M)1,829pからの切り返しは、前上げ幅65p(K~L)の水準1,894pを上回って上伸、3月高値(J)1,991pをうかがう動きとなった。ただ、高値(N)1,969pを経て1,835p(6/17)と急反落し、安値(M)1,829pにあと6pと迫っている。
 よって、現在は安値(M)1,829pの維持が重要となる。下回ると、高値(J)1,991pから3波動構成入りし、下値を探る経過となる。その場合、主な下値は以下の水準が挙げられる。
(1)1,830p=N-(3/1~9)
(2)1,821p=N-148p(21/2/26~3/19)
(3)1,807p=N-(J-M)
(4)1,790p=N-(B-C)
(5)1,772p=N-(F-G)

 一方、生じやすい反動高値幅としては、①99p(L~M)、②116p(C~D)、③120p(G~H)、④128p(J~K)、⑤139p(3/1~9)などが挙げられる。ただ、安値(M)1,829pを下回らずに切り返し、高値(N&J)を上回ると3月安値(I)1,758pを基点とする上げ基調(継続)となる。 その場合、主な上値は以下の水準が挙げられる。
(1)2,008p=M+(B-C)
(2)2,026p=M+(F-G)
(3)2,033p=M+(H-I)

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【マザーズ指数2021-22(日足)】=5月安値の維持が重要=

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 前回は「切り返しのタイミングを探る」(記:5/20)として、以下のように述べた。
「4月高値(M)842pからの下げが継続し、前安値(K)652pを下回った。直近は安値(O)620pのあとやや下げ渋る動きも下値を探る経過となっている。ただ、安値(O) 620pを下回らずに上値水準729p=O+(L-M)を上回ると、戻りを試す動きにつながりやすくなる。一方、下安値(O)620pを下回ると、新たな下値を探る経過となる。」とした。
 実際には、5月安値(O)620p以降は一進一退で推移し、高値(P)699p(上げ幅79p)を経て反落し、621p(6/17)と前安値(O)にあと1pと迫っている。
 よって、現在は5月安値の620pの維持が焦点となっている。下回ると下げ基調が継続することから、新たな安値を探る経過となる。その場合、以下の水準が挙げられる。
(1)615p=N-(D-G)
(2)603p=N-(B-G)
(3)575p=P-(L-K)
(4)567p=N-(H-I)
(5)541p=P-(P-O)

 一方、5月安値(O)620pを下回らずに高値(P)699pを上回ると下回ると安値(O)から基調の継続となり、上値を探る経過となる。その場合、上値は以下の水準が挙げられる。
(1)729p=O+(L-M)
(2)744p=O+(L-K)
(3)776p=O+(J-K)
(4)787p=O+(D-E)
(5)795p=O+(N-M)
(6)810p=O+(N-K)

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【NYダウ工業株30種2021-22(日足)】=下値を探る経過=

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 前回は「反動高が生じやすい状況を迎える」(記:5/20)として、以下のように述べた。
「4月の戻り高値(M)35,160ドルからの下げは、値戻し(1,084ドル、924ドル)を挟んで大幅な下落となった。直近安値(N)31,253ドル(5/19)と高値(K)35,294ドルからの下げ幅が4,041ドル(期間37日:両端入れ)と前下げ幅4,167ドル(E~J:44日)に接近していることから、一旦、反動高が生じやすい状況が接近する経過となっている。その場合の値幅としては、1,084ドル、1,426ドル(I~J)、1,608ドル1,782ドルなどが挙げられる。ただ、高値(K)35,294ドル以降の下落基調が継続している。」とした。
 実際には、5月安値(N)31,253ドルからの値戻しは1,995ドル(N~O)と、前下げ幅4,041ドル(M~N)に対しほぼ半値戻り(49.4%)水準の高値(O)33,248ドルを経て、直近の安値(N)31,253ドルを一気に下回り、29,888ドル(6/17)と急落した。
 よって、現在は下値を探る経過となっている。その場合、以下の下値水準が挙げられる。
(1)29,258ドル=N-(O-N)
(2)29,207ドル=O-(K-N)
(3)29,081ドル=O-(E-J)
(4)28,561ドル=O-4,687(20/10月~21/1月までの上げ幅)
(5)28,465ドル=J-(E-J)
(6)28,453ドル=O-4,795(21/1~5月までの上げ幅)

 一方、下値を探る経過も反動高に留意。値幅としては、1,401ドル、1,995ドル、2,410ドルなどが挙げられる。
※上値水準については、時々の下値を基に反動高値幅を加算して求める。

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【ナスダック2021-22(日足)】=下値を探る経過=

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 前回は「反動高が生じやすい水準に差し掛かる」(記:5/20)として、以下のように述べた。
「3月の高値(M)14,619pからの下げは、小幅な値戻し(630p、620p)を挟んで水準を切り下げた。直近は11,354p(5/20現在)と高値(M)14,619pからの下げ幅が3,265pと(期間38日:両端入れ)前下げ幅3,290p(I~L:54日)や3,476p(E~L78日)にあと25p、211pと接近していることから、高値(M)14,619p以降の下落基調も、一旦、反動高が生じやすい水準に差し掛かっている。値幅としては630p、715p、972p(E~F)、1,077p(E~H)、1,171(3/2~L)、1,453p(K~L)などが挙げられる。ただ、高値(M)14,619p以降の下落基調にある。」とした。
 実際には、3月の高値(M)14,619pからの下げは、安値(N)11,264pを境に高値(N)12,316pと値を戻した。ただ、上げ幅が1,052pと前下げ幅3,355ル(M~N)に対し3分の1弱(31.4%)にとどまって伸び悩んだあと急落し、一気に直近の安値(N)11,264pを下回り安値10,646p(6/16)に進んだ。
 よって、現在は下値を探る経過となっている。その場合、以下の下値水準が挙げられる。
 (1)10,543p=L-(M-L)
 (2)10,506p=E-5,551p(16/~18/8までの上げ幅)
 (3)10,212p=N-(O—N)
 (4) 9,216p=E-6,841p(09/3~15/7までの上げ幅)
 (5) 9,105p=L-(E-L)

 一方、生じやすい反動高の主な値幅としては、1,052p(N~O)、1,138p(J~K)、1,453p、1,909p(K~L)、2,038p(L~M)などが挙げられる。
※上値水準については、時々の下値を基に反動高値幅を加算して求める。

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【ドル/円相場(月足)】=続・水準観測の仕方=

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 2021年から始まったドル高・円安相場は、今年2月までドルのジリ高基調から3月にドルの急騰、円の急落となっている。5月のドル高(円安)の騰勢一服も、今月は再び騰勢を強める動きとなっている。
 相場は波動が分かれは水準を観測することができることから2011年以降の波動(月足)から水準の観測をしてみた。
 参考になれば幸いである・・・いや、是非、参考にしていただきたいものである。

前回(No.30)での記述
 これまでの値幅は、①AからBまで28.05円、②CからDまで31.98円、③EからFまで19.39円、④FからIまで16.79円となっている。これらの四つの値幅を基に求められる水準は、以下の通りとなる。
(1)129.65円=I+(B-A)
(2)130.98円=E+(D-C)
(3)133.58円=I+(D-C)
(4)135.18円=F+(F-I)
(5)137.78円=F+(F-E)

 6月のドル円相場は、15日には135.53円のドル高値(円の安値)に進み、前回記述した水準の(1)~(4)が達成された。
 今回は、2011年10月(A)から15年6月(D)までの値幅50.14円を、その後のドル安値(円の高値)に加算した水準を求めてみた。
(6)149.14円=E+(D-A)
(7)151.74円=I+(D-A)
(8)152.74円=K+(D-A)

 また、日足ベース(月足チャートの右下に小さく表示した)での5月の調整値幅(ドル安/円高)4.78円は、今後の経過を見守る上で留意して置きたい。


執筆:長森伸行

≪執筆者略歴≫
元山一證券投資情報部次長・国内で「一目均衡表」チャート分析の第一人者。元日本テクニカルアナリスト協会セミナー講師で「一目均衡表」を担当。証券業界に50年間携わった重鎮、自立して儲けられる投資家のインストラクター的な存在。

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