オーウィル（3143）2024年5月13日決算発表予定

食品副原料の専門商社。ビタミンCやマンゴー加工品などで首位。同社は8000品目を超える多くの食材を取り扱っているが、子会社のsun honestにフォーカスを当てたい。この子会社は静岡県を拠点としたアイスクリームなどの冷菓を取り扱う。富士山は言うまでもなく名の知れた観光地であり、ヴィジュアル面のSNS映えなども含めて、インバウンド人気も高い。同子会社の商品、富士山バーや日本酒アイスなどのユニークな商品は、サマーストックとインバウンド、双方の目線から注目したい。

2/13発表の2024年3月期第3四半期では売上高244億2500万円(前年同期比0.5％減)、経常利益7億6600万円(同7.0％減)の減収減益で着地となった。ただ、内訳として卸売事業が横這いであったのに対し、製造販売事業では上掲のアイスクリーム開発などが奏功し、セグメント売上高は約7億2186万円(同40.1％増)となり新規顧客の開拓が進んでいるようだ。AIのXENOは同社の営業利益予想成長率をB+と分析、影響のある社会トレンドにインバウンド需要増加を挙げており、盛夏に向けた繁忙に期待がかかりそうだ。

株価は決算発表後の下落で開けた窓を埋めながらリバウンドに成功。その後3/28に1523円を付けた後は、節目1500円が壁となる形で上値を抑えられ揉み合いの状況。ただ一目均衡表の雲上に位置し、均衡表の好転は堅持しているのに加え遅行スパンの好転にも手をかけているため上方シグナルは継続していると見る。いずれにせよ決算を5/13に控えているため、様子見ムードが打開される材料が出そろった後でスタンスを判断する方がベターと言えよう。