まだまだ大統領就任まで日があると言うのに（来年1月20日）、トランプ氏の関税引き上げに関する発言を受け、「貿易戦争」を懸念するムードが、株式市場にも影を落とし始めているように感じます。

以前、『億男W直伝勝利トレード攻略法』コラムでは、米国大統領選の最中に一部ヘッジファンドの間で囁かれていた、「仰天シナリオ」をご紹介しました。
トランプ氏が大統領選に勝利したら、就任までに暗殺されちゃう「かも」というお話。
ご覧いただけましたでしょうか？
▼2024年11月1日14:15配信『一読必須：米大統領選の仰天シナリオ』
https://1376partners.com/user/blog_okuotoko?year=2024&month=11&date=1

最近では、いやいや、暗殺されるのはトランプ氏じゃなく、ひょっとしてバイデン現大統領なんじゃないの？
などという仰天シナリオも飛び出している模様です。

狂信的なハリス氏支持者が、選挙戦に破れた腹いせにトランプ氏を暗殺するのでは無く、残り任期の短いバイデン大統領を暗殺する事により、一時的であっても、ハリス氏が「女性初の」米国大統領になれる「かも」というもの。
いやぁ、恐ろしいほどの仰天シナリオですが、可能性がゼロとは言い切れないところが悩ましいですね。

私自身が確認した、ファンド運用者の見解には、こんなものがありました。（イーストスプリング・インベストメンツ）
『世界的供給網の再編は短期的な混乱を招くが、長期的には新たな投資機会を与えることができる。』
『米国の関税政策変化はアジア新興市場をはじめとする世界市場に挑戦と機会を同時に提供している。』
『アジアは地域間統合と産業競争力強化を通じて市場変動を機会に転換できる力を持っている。』
『投資家は変化する経済環境を慎重に分析し安定性と収益性をすべて考慮した戦略を取る時、満足できるだけの投資成果を期待できるはずだ。』

はい、かなり乱暴にまとめるなら、「変化」は「チャンス」（機会）でもあるワケですね。
いかにも、投資の世界の見識者的な考え方だと思います。

米国が「地続き」のカナダとメキシコ向けにも輸入関税を引き上げるのであれば、
その2国に代わって、日本が輸出先としてシェアアップを狙うえるチャンスとなるかもしれません。
我が国の政府には、是非、そんな視点こそを持っていただきたいと思います。

ロイターの記事によれば、米国が関税を引き上げると、米国内の消費生活に直接的な影響を与えそうな事象の筆頭となりそうなのは、アボガドの価格高騰だとの事です。
https://jp.reuters.com/markets/commodities/T24T3RQNAFLBDLDEFHIPBLV3TY-2024-11-27/

米農務省のデータからは、米国が輸入する野菜のおよそ3分の2、果物とナッツ類の半分がメキシコ産で、アボカドの比率は90％弱、オレンジジュースは35％、イチゴは20％にも上るそうです。

メキシコ産のアボガドの関税比率が引き上げられ、アボガドが高騰し品薄になったりすれば、米国民の消費生活にとってお馴染みの、ワカモレとかアボカドトーストの価格も高騰するでしょうし、日本でも有名な、アボガドを使用した巻き寿司「カリフォニアロール」も過去の産物となってしまうかもしれません。

日本からのアボガド輸出や、オレンジ輸出には限界がありましょうが、イチゴはイケそうな気もしますし、
メキシコ産テキーラが値上がりするなら、米国向けに日本産焼酎の輸出を狙っても良い。（あくまでも個人的妄想です）

日本の政府には、米国の言いなりになるので無く、変化をチャンスと捉えて、そんな風に日本にとっても有益な道こそを模索していただきたいと思います。



執筆：木村泰章

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