波乱相場の乗り切り方★特別連載第2回:Participate=参加する
個人投資家どころか、投資助言業者や証券会社の社員でさえ、Participateという概念とその重要性を語れる人は決して多く無いハズです。
こうした大多数の「市場関係者」にとっての投資行動は、「買い」か「売り」かの2択でしかありません。
しかしながら、私達の年金を運用する機関投資家や、私達が契約した保険商品や、投資信託や、その他金融商品を運用する機関投資家のスタンスや投資行動は、個人投資家とは大きく異なります。
機関投資家は、私達のような契約者からの「受託資産」を運用するわけですから、私達「受益者」に対して運用方針を説明する必要があり、併せて、様々な運用上の自主(に限らない)規制を設けています。
難しい話は割愛致しますが、その規制の中で、最も代表的なもののひとつが、「フルインベスト」です。
これは、「主たる」投資対象を、おおむね100%又はそれに近い高比率で組み入れる事を、目論見書や約款で投資家に説明して、それに沿った運用を行う必要がある、という事を意味します。
例えば、「日本成長株投信」であれば、「日本株」のうち、「成長株」と目される銘柄群を、100%に近く組み入れる事が必要とされ、かつ、「できうる限り常に」、その比率を維持する事が求められます。
トランプ大統領の発言で株式相場が乱高下しそうだから、預かった100億円の資産のうち、50%はキャッシュ(=現金)のまま置いといて、残り30億円分は「ディフェンシブ銘柄」を買って、20億円分だけ「成長株」を買おう、などと運用方針を変更する事は「できない」のです。
ちょっと乱暴な表現ですが、波乱相場だからといって、預かったおカネの運用を「お休み」しちゃう事はできないわけで、
「何か」を売ったら、その分「何か」を買わねばならない、かつ、「買わねばならない何か」は、上掲の例に準じれば、「日本株ではない米国株」や、「成長株ではない国債」等ではダメ、と申し上げても宜しいかもしれません。
となりますと、「買わねばならない」何かは、「買いたい」何かでは無い可能性が出てきます。
例えば、「成長性は大きい」と目されるけれども、「関税政策の悪影響が懸念される」銘柄を「売り」、「成長性は限定的」かもしれないけれど、「内需型で安定性に長けている」銘柄を「買う」、というような「ポートフォリオ内」の調整を行うわけですが、この調整は「強気」ゆえの「買い」では無く、安全と思われる銘柄への資金シフトという、むしろ「やむ無しの買い」である可能性が高い事になります。
機関投資家からの発注を受けた、私や億男Wは、その売買執行スタンスについてこう訊く事になります。
「売り銘柄、ホントは売りたくなかったりしますか?」
「買う銘柄、引き気味に買う感じでいかがでしょう?」
機関投資家からの売買執行に関する「意向」を確認すると、多くのケースでこう言われます。
「そうだね、一時的な【調整】のつもりだから、相場展開を見ながら【PARTICIPATE】してみてよ」
「YES、Participate 1/3 volume=はい、出来高の3分の1となるよう付いてって(参加して)」
これが、荒れ相場の中での機関投資家勢の、売買執行スタンスです。
言い換えると、「投資スタンス」は【一時的なポジション調整】で、「売買執行スタンス」は【Participate】と言えましょう。
では、個人投資家はどう対応すべきか、という点については、こうです。
★「リスクオフ=極端なポジション【整理】をするほどの必要性・緊急性がある局面は滅多に無い」
なぜならば、「休めない」機関投資家とは異なり、ご自身のご資産を運用する個人投資家は、「一旦休んで様子見する事」も、「ややキャッシュ比率を高める事」も可能である為です。
昨日の当コラムでご説明したとおり、「市場が正常に機能している事を信じる」のであれば、売られ過ぎた株価はいずれ切り返す事が想定されますので、慌てて、極端なリスクオフを行うと、逆効果となってしまう可能性があります。
★「思い込まない/決めつけない/ヤマを張らない」
波乱相場においては、株価はそろそろ底入れするだろう/まだまだ株価は上がりそうだ/値ごろ感から買いたい、などという、思い込みや、決めつけや、ヤマを張る事は、厳に控えるべきでありましょう。
株価推移を過度に注視してしまうと、値動きに惑わされて冷静な判断が鈍ってしまう事が多々あります。
★「広く薄くポジションを【調整】し【Participate=参加】しておく」
会員様各位におかれましても、機関投資家と同じく、波乱相場下の「投資スタンス」は【一時的なポジション調整】で充分でしょう。
銘柄は「広く」「横展開」しておき、株数は「薄く」【Participate=参加】しておくと申し上げても宜しいでしょう。
第3話:「売り買いだけでなく待ちも重要な投資行動と認識すべし」
第4話:「市場機能のチェックというルーティンだけを淡々と」
第5話:「投資判断は株価推移を見る前に終えておく事が理想」
第6話:「どんな時も♪どんな時も♪」
明日以降は引き続き、このようなテーマに沿ったお話をご紹介する予定です。
執筆:木村泰章
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個人的に注目している銘柄
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◆相鉄HD(9003)
◆京王電鉄(9008)
◆名古屋鉄道(9048)
内需、私鉄、配当利回り2%超、業績上向き、というスクリーニングです。
安定性は充分と見ます。
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私のコラムで紹介した銘柄
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◆日本ケミコン(6997)
銘柄ご紹介後の高値を更新。
本日で5連騰となるか?
4月4日のご紹介時からの高値騰落率18.43%。
◆スカイマーク(9204)
こちらも本日で6連騰となりそうです。
市場が正常に機能している証と言えるかもしれません。
4月10日のご紹介時からの高値騰落率16.19%。
◆日本板硝子(5202)
400円どころの値固め中との印象です。
自動車関連銘柄としての追い風も期待されそうです。
4月4日のご紹介時からの高値騰落率13.80%。
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単発スポット銘柄の見解
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◆≪億男Wのバブリーヒルズ銘柄≫
本日は株価に上ブレ感が出てきました。
出来高が増えれば一気に第1利確ポイントまで上伸するかも。
◆≪木村泰章のギャラクシーダイヤモンド銘柄≫
第1利確ポイントクリアおめでとうございます♪
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