株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2017-08-11 09:00:00

あすなろ相場展望

〜加藤の相場展望<2017年夏版>〜

いつもお世話になっております。

あすなろ投資顧問 加藤です。

夏の暑さが堪える今日この頃、日本市場は4月の地政学リスクが強烈に意識された時を思い起こすように、市場全体が委縮してしまっています。

7月後半まで値を保っていたマザーズ指数も値崩れを起こし、投資家の売り急ぐ様子がチャートにも表れているようです。

これまで上昇が鮮明だった中小型株を中心に利益確定売りが相次ぎ、急落に巻き込まれた投資家の見切り売りが地合い悪化につながっています。

つまりは需給の悪化がそのまま市場の雰囲気悪化につながってしまっているようです。

ただし、前回と違うのはTOPIXをはじめ主力株の指数は値を保っているところです。

最近のトレードでこんな印象をお持ちの方は多いのではありませんか?

日経平均は上がっているのに、自分の保有株は上がってこない。

材料で急騰したと思ったら、すぐに利益確定売りで上昇が長続きしない。

決算発表では良い数字を確認できたのに、株価が素直に上昇しない。それどころか大きく下落してしまう。

そんな「あれ、なんか違うな・・・」そんな違和感が投資心理を圧迫し、必要以上に神経質になってしまっている、それが現在の日本市場です。

そこに、米国と北朝鮮のトップ同士の威嚇が地政学リスクを意識させ、何かと理由をつけて売られる際の言い訳として横たわっています。

また、相場のアノマリーとしても8月は夏枯れが意識されやすく、ただでさえ市場取引が薄くなりがちです。

そんなところを見計らって地政学リスクにからめた売り仕掛けが行われているので、市場インパクトも大きくなっているのでしょう。

本日までのところで今夏の決算発表シーズンは一通り終わりを迎え、良好な企業業績を確認しながらも日本株全体としては明らかに織り込んでいるとは言えない状況にあります。

今週、市場関係者の間で特に話題となったのが、日経平均のPERが14倍を割り込んできたことです。

日経平均が20000円を超えても煮え切らない展開を続けてきたことで、暴落説を唱えるアナリストも出てくる中、

歴史的にも概ねPER14倍〜16倍で推移してきた日経平均のPER14倍割れは少なからず、多くの専門家たちを驚かせていることは事実です。

つまり、一見するとそこまで落ち込んでいるように見えない日経平均も、企業業績の数値面からみると明らかに評価不足であることが分かります。

この“ひずみ”は一度見直しの機運が高まると、そのインパクトは大きく、そして早いスピードで修正されることになります。

それは日本以外の他の海外市場がこぞって高値更新をする中で、取り残されてきた日本株の割安感が意識された場合の修正余地はとても大きなものであると思ってください。

参考までに、4月段階での日経平均PERはおよそ16倍で、それが大きく修正されたのは5月の決算シーズンにおいて好決算を発表する企業が続出したからです。

だから、日本株はそれを急いで織り込むかたちで6月初旬に年初来高値をつけた銘柄が多いわけですね。

仮に、現在のところからPERが16倍まで買われた場合の日経平均は22,575円まで上値を伸ばす可能性があり、それでも米国NYダウのPER18倍からみるとその評価は歴然としていることに気づくことでしょう。

相場の世界では“休むも相場”との格言もございますが、今年は明らかに例年のアノマリー通りの展開にはなっていません。

4月の市場急変もそうでしたが、むしろ逆の現象がみられています。

さらには、外国人の売買動向をみると、夏枯れ相場とは言いながらせっせと日本株を買い込んでいる様子がうかがえます。

これも普段から私のコラム内で東証の投資主体別売買動向を取り上げている通りです。

よって、今回の地政学リスクの落としどころが分からないうちは、身動きが取れない、迂闊に手が出せないと考えている投資家は多いことでしょう。

しかしながら、あすなろ投資顧問を代表して言わせていただくと、この局面はまさに“買い”と言ってよいでしょう。

4月にも相場展望<復活版>を配信し、程なくして市場は底入れ、V字反転を果たしました。

株価を最終的に決定づける企業価値が高まっているのだから、投資の機会を捉えるのは投資家としての手腕が問われる局面です。

これから始まる日本株の再評価チャンスを逃す手はありません。

売り時は利益が乗ってから考えればよい、まずはポジションをとりにいかなければ利益は出ません。

勝負するときに勝負していきましょう。


【 相 場 の 格 言 】
『三割高下は一応向え』


それでは、明日に希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。


執筆:加藤あきら

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