お盆明けの前に投資環境を再確認
昨晩の海外市場では、欧米時間を通してリスク回避とみられる動きで、為替が円高方向に振れてきました。
米国NYダウも一時25000ドルを割り込んできましたが、押し目買い意欲も高く、最大下げ幅の半分以上を埋めています。
最近のトルコ情勢や中国企業のテンセント決算悪材料などに加えて、原油在庫の増加が嫌気されたようですが、全体像としては足元の新興国通貨安がリスク回避を強める一因と言えそうです。
日本の証券会社では、高金利通貨建ての投資信託や債券などを営業の主力商品として販売しているため、これらの金融商品で資産が目減りしている投資家は少なくないことでしょう。
FX界隈でもトルコリラに投資している投資家が多そうなので、日本の投資家の資金が新興国から引き揚げられる時が最もマーケットインパクトが大きくなるかもしれません。
それもふまえて目を株式市場に転じていくと、個人投資家の主戦場である新興・小型株のマザーズ、ジャスダックは年初来安値水準にあります。
信用評価損益率も依然として-10%を超えていますので、株式・投資信託・新興国債券どこの戦場でも足元は資産状況が悪化している投資家が多いことがわかります。
昨日は日本のガソリン価格が上昇していることをお話しましたが、米国でも7月小売売上高は高い伸びを示し、その中では衣料、食料品、ガソリンの売上が全体を押し上げています。
生活に直結しやすい項目での伸びが消費を押し上げていると言えそうです。
米国経済は約7割を個人消費が占めていますので、この堅調な消費動向が米国経済を引っ張っていっていると考えられます。
米国の経済は好調、一方で中国の経済は低迷の構図が際立ってきており、世界のマネーは米国に集まりやすいことは明らかです。
また、米国は好調な経済を背景に利上げを推し進めるとみられ、これは新興国から先進国への資金逆流につながっています。
こうした現象は過去にも何度かみられましたが、リーマンショック後の緩和的な金融環境のなかで、相対的に高い利回りを求めて新興国に向かったマネーは再び先進国へと回帰しているのが足元の状況です。
この後には決まって先進国の株高がやってきます。
今は1980年代や2000年代と違って、新興国の通貨安に対する耐性も強まっていますので、連鎖的な通貨危機は起こらないとみています。
よって、日本でも米国でも株安の要因になったのはトルコや中国など外部環境によるところが大きいですので、まずは落ち着きを取り戻すのを待つことが重要です。
投資家としても「そもそも夏場は荒れやすいもの」と割り切って相場をみておく必要がありますし、その前段階で何よりも自分自身が落ち着いて相場をみるようにしなければなりません。
明日にはお盆明けで休んでいた投資家がようやく戻ってき始めますので、値ごろ感の出てきた日本カーボン(5302)やブリヂストン(5108)などを仕込んでいくのも手でしょう。
少し値がさだな〜とか逆張りはちょっと…と思われる方は、値動きの軽いMCJ(6670)などが良いと思います。
どうにも自分の投資に自信が持てないという方などは【大文字開催記念銘柄】にご参加いただいて大文字と一緒に強気で取り組んでいくとよいでしょう。
外部環境の悪化で下げただけのところは“買い場”です。
【 人 生 の 格 言 】
『 環境が悪い時には製品力の向上やコスト削減など内部で地道に努力すればいい。
そうすれば環境が改善した際に一気に大きな力を発揮できる。 』
(ファナック会長 稲葉善治)
それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日紹介した銘柄】
日本カーボン(5302)
ブリヂストン(5108)
MCJ(6670)
執筆:加藤あきら
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