緊急全体フォローその3!昨年5月・8月と酷似する調整相場、その後の株高はいつもの流れ
日経平均は東京エレクトロン(8035)、アドバンテスト(6587)の決算が良好だった半導体株に加えて、中外製薬(4519)などの活躍で半値戻しできましたが、皆さんの保有株はいかがでしたでしょうか?
今回の下げに関しまして、1月20日に続伸してTOPIXが高値を抜け切れなかったところで薄々嫌な予感はあったのですが、これで昨年12月とあわせてチャート的にダブルトップ形成となってしまいました。
悩ましいところですが、週明け2/3には中国の上海市場が再開され新型コロナウイルスネタは織り込み、あとは段階的な収束に向かうものと思われます。
今後は市場底入れ時期がいつ頃になるかですが、今回の理不尽極まりない下げ方は昨年5月、そして8月の調整相場とよく似通っています。
今週の外資系手口ではゴールドマン・サックス、クレディ・スイスの2台筆頭を中心に、1兆円を超える売り越しに膨らんでいるとみられ、まさに昨年の手口とそっくりです。
これに伴って、概算にはなりますが裁定売り残も5000億円程度は上積みされているんじゃないかと思っており、急増していることが予想されます。
そうなると、期待したくなるのは昨秋と同様の相場展開であり、その手前の8月頃は地合いも悪かったのですがこの裁定売り残が結局は9月からの上昇相場につながっていきましたよね。
昨日警戒信号を発していたSOX(フィラデルフィア半導体株)指数も下値割れせずに済み、前場は10時ごろまでの間に日経平均は400円を超える反発で全戻しする場面もみられました。
その後はやはり朝方の買い一巡で失速は避けられなかったのですが、気付いた点をいくつか。
本日の切り返しが強かった銘柄はやはり決算を通過している信越化学(4063)やファナック(6954)、MARUWA(5344)などが単純に資金が向かいやすいとみられ、今朝9:00に決算発表したトクヤマ(4043)などが堅調に推移しています。
市場物色の特徴としまして、決算前の手控え感が強いために売り圧力に抗えない銘柄が多い中で、決算通過したものから順に資金が入りやすくなっている印象を受けます。
やはり自信を持って買えるところには資金が入ってくるということで、主力の優良企業、世界シェアの高いニッチトップ企業は買いやすいというところなんだと思います。
あとは先日お話した不動産セクター、この地合い軟調の中でビクともしていない銘柄がごろごろ散見されます。やっぱり不動産関連も要注目になってくるのかもしれません。
来週には米企業決算がだいたい一巡してきますので、米国市場は早くも大統領選のゆくえに話題が移っていくことでしょう。
ウイルスネタも本日の買戻しの動きからやはり賞味期限切れが近くなったと言えますし、今回の決算発表を通じて調整を入れてくる銘柄が多いかもしれませんが、やはり売られたところは買い場を提供してくれていると考えるべきでしょう。
やはり朝方に書いたフォローで上海企業が春節明けで稼働し始める2/10付近では底入れしてくる可能性もあるのではないかと思います。
そこから下値もみ合いとなり、上がっては戻り売りにあって押し返され、また下値では買いが入り戻りを試してといったことを数週間やって、2番底、3番底なんかを確認すれば株価は再び高値に舞い戻ってくることでしょう。
それが株価水準だけではなく、日柄の調整と言われる動きです。
製造業から景気を観測していけば、半導体は昨年春頃には受注底入れで夏場には業績も底入れして反騰相場入りし、機械セクターも足元で受注底入れし業績では3Q・4Qがボトムをつけて4月には反騰相場入りしてくるでしょう。
回復が鈍く遅れが目立っている自動車にしても、この1-3月期でボトムをつけてくるのは間違いないでしょうから、この新型ウイルス拡大に終息宣言が打ち出されるであろう4月頃には上昇が鮮明になっていることでしょう。
であれば、先日申し上げましたように2月中・下旬ごろには株価としても底放れの動きが出始めてくると考えられ、ショート(売り)をふっていた機関投資家の買い戻しや3月にかけて配当狙いの資金が入り始めます。
さらに景気回復期待の復活と昨日成立した政府の2019年度補正予算の執行が経済下支え効果をもたらすことにより、期待先行ではない株高が実現されることになるだろうと考えられます。
政府の財政出動は現実のものとなりましたので、あとはかねてよりお伝えしている日銀の動きがあればこの株高に大きな支援材料として加わることになります。
目先の数週間と桜咲く4月頃の見方を明確に分けて投資の戦略を組み立てていきましょう。
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【 相 場 の 格 言 】
『人が冷静さを失っているとき、あなたが冷静さを失わなければ、
あなたは富を築くことができる。』
(マーク・リッチー)
それでは来週も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
執筆者:加藤あきら
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