短期調整からの立ち上がりを狙う素材株
苛性ソーダと塩素を併産する化学品事業を軸に、石油化学事業や高機能材料・バイオサイエンスといった機能商品事業などを展開する。自動車向けの高性能樹脂やタイヤ用シリカ、排ガス浄化の高性能触媒などを手がけており、その他にも公共インフラ用のセメント材料や塩化ビニル、断熱材など幅広い産業に関わりを持つ。
業績面においては5/12に前期本決算を発表し、売上高は8.7%減収、経常利益は23.9%減益での着地。石化事業ではエチレンやポリプロピレン等が生産減・需要減の影響から落ち込んだが、クロル・アルカリ事業も含め今後持ち直しの見込みがあるとともに、半導体市況回復が期待されている中でその製造工程に不可欠な石英ガラス製品の需要回復が業績に寄与することも期待される。
株価は3/23に安値1012円をつけて戻りを試す動きとなり、6/4には戻り高値で1600円台を回復しコロナショック以前の水準に舞い戻ったと言える。足元では軽い調整をはさんで25日移動平均線にからむ動きを見せているが、1500円付近で値固めすれば再び上値を試す展開がきたいできることだろう。
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