上海株が急伸で年初来高値更新、半導体株も一段高で強気転換か
出来高水準はやや物足りなさを感じさせるものの、10時ごろより急伸し始めたかと思いきや中国の上海総合指数がなんと5%超の大幅高で、これとともに上値を拡大させました。
先週までは1歩進んで2歩下がるみたいな微妙な値動きから一転して、三角保ち合いを上放れる動きになっています。
ただし、上昇のカタリストが判然としない中で証券株が上昇、そして直近異様に売り込まれていた鉄鋼や空運などには買戻しの動き、さらに指数寄与度の高いソフトバンクG(9984)とユニクロ(9983)が指数を押し上げました。
あいかわらず堅調に上値を伸ばしているのが半導体株の東京エレクトロン(8035)とアドバンテスト(6857)、これに機械株の安川電機(6506)やファナック(6954)なども加わってくるようだと単にSQ前の指数プレイではなく、先行きにおいても文句なしの展開になってきますがどうでしょうか。
他には懸念していた自然災害が九州南部を中心に甚大な被害をもたらし、不動テトラ(1813)や地盤ネット(6072)など水害対策関連が動意づきました。
復興需要が見込まれる九州を地盤とする若築建設(1888)をはじめヤマックス(5285)、ヤマウ(5284)、麻生フォームクリート(1730)にいたってはストップ高まで買われました。
まだ二次被害、三次被害なども警戒され、新型コロナ対策だけでなくこうした災害復興予算としても今後第3次補正予算などの話につながってくるのかもしれません。
とにかく一刻も早い日常の復旧が望まれると同時に、次への備えとして対策も十分に施して心配の種を少しでも減らしていく努力が求められます。
やはり先手、先手で考えておくことが重要で、ちょうど若築建設などは先週言っていたような展開になりましたね。
新型コロナ対策もそうですが、困難に直面した際に日本国中が他人事でなく高い意識レベルで乗り越えていくことが重要で、それは株式などマーケットにおいても世界中から日本に対して熱い視線が向けられていると自覚しておくべきかと思います。
最近また著名投資家であるジム・ロジャーズが日本に対して辛辣なコメントを出していますが、一部は合っていて一部はわざと日本人を焚きつけるような意味深な発言を繰り返しています。
これからのマーケットに照らし合わせると、発言内容の中でそれぞれの時間軸を明らかにしていないのでちぐはぐなことを言っているようですが、その中の一部は合っているから余計に真実が見えにくくて厄介です。
「日本沈没最悪のシナリオ」、「終わりの始まり」なんて聞くと、どうしてもこうした強烈なワードだけ頭に残ってしまい、冷静に現状を判断できないワナに陥りがちですが、真に受けない方がいいでしょう。
個人的にはむしろポジショントークである側面を逆手に取って、「落とす前には上げてくる」ので目先は淡々と仕込んでいくスタンスが有効だと考えています。
今年の夏相場はこれまでの金融相場から業績相場への移行を見極めていく重要な局面となります。
調整をはさんだマーケットが今後どのように上値を試してくるのか、さらには新たに台頭してくるテーマは何になるのか、などを考えながら期待できる株を入念に仕込んでいきたいですね。
【 相 場 の 格 言 】
『悲観の極みは最高の買い時であり 、楽観の極みは最高の売り時である』
(ジョン・テンプルトン)
それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日ご紹介した銘柄】
ヤマックス(5285)
ヤマウ(5284)
麻生フォームクリート(1730)
執筆者:加藤あきら
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