年初来高値が視野に入り、増勢強めるか
三井系の総合化学メーカーで石化・基礎化学品を中心に自動車、住宅、家電、インフラなど他分野に素材供給し、消毒剤などに用いられる有機化合物のフェノールは最大手。モビリティ、ヘルスケアなどの成長分野では機能性材料、食料増産やフードロス削減、環境対応のフード&パッケージ用材料など事業領域は幅広い。
業績面においては8/13に第1Q決算発表を行い、売上高は26.2%減収、営業利益は赤字計上となった。しかし、今期見通しは足元の海外市況改善およびナフサ価格の持ち直しに伴い13.3%減収、35.0%減益に上方修正された。自動車分野では一部顧客の減産を進める影響が出る一方、ICT分野における機能性ポリマーが堅調に推移、ヘルスケア分野の不織布、産業用フィルムなども堅調で収益に寄与。
株価は4/6に安値1762円をつけて6月には一時2500円台を回復したものの、そこで戻り天井をつけて7月末にかけては往って来いの動きとなった。8月に入り長期金利の底入れからバリュー株の見直し買いが始まると再び持ち直し、上記決算発表と前後して200日移動平均線を再び回復。海外市況の改善の動きから上値を試しており、年初来高値2703円を捉えてくることに期待。
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