バリュー株見直し買いの物色波及に期待
住友電工に次ぐ電線大手であり、情報通信分野における光ファイバーケーブル製造で世界トップクラス。電力ネットワークの送電システムなどのエネルギー分野のほか、自動車の電装化に欠かせないワイヤハーネス、エレクトロニクス分野では化合物半導体の素材から放熱・冷却製品なども手がける。他には医療用ポリイミドチューブ、海底送水管や建設用断熱材なども。
業績面においては8/6に第1Q決算発表を行い、売上高は22.0%減収、営業利益は赤字計上となった。合わせて開示された今期業績は14.7%減収、78.8%減益と大幅な落ち込みを想定しており、市場予想を大きく下振れた。とくに自動車産業の低迷から電装エレクトロニクス事業が打撃を受けたことに加え、機能製品もデータセンタ関連以外の領域で新型コロナウイルス影響が響く結果となった。
株価は3/17の安値1620円をつけた後、5/19に前期本決算が市場予想を上振れて着地したことが好感されて水準を大幅に切り上げ、200日移動平均線を回復。6月・7月は2600円を下値に底堅い推移を続けたが、上記1Q決算で新型コロナウイルス影響が予想以上に大きかったことをうけて嫌気売りに遭い、2300円付近までの調整を余儀なくされた。足元では製造業の市況に回復の兆しがみられていることからアク抜けを期待して徐々に見直される動きにつながっている。
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