続・まだ間に合います!半導体関連銘柄の追従買い
本日のコラムでは、昨日に引き続き半導体関連銘柄全般についての背景を、昨日発表されたTSMCの1~3月期決算を基にチェックしてみます。
昨日、半導体ファウンドリー(受託生産)世界最大手のTSMCが発表した1Q(1~3月)決算は、純利益が1397億台湾ドル(49.1億USドル)となり前年同期比で19.4%増となりました。
アナリストの予想平均は1362億台湾ドルでしたので、市場予想コンセンサスを上回った事になります。
新型コロナウイルス禍の中、主にパソコン向けの半導体需要が伸びた事が好調決算の主因です。
しかしながら、1Qの決算内容自体については、市場関係者の間で、事前からさほど注目されていたわけではありません。
最も注目されていたポイントは、
①今後のTSMCの設備投資計画に対するスタンスの確認と、
②半導体不足がいつまで続くのかという点に関するTSMCの見通しと、
③それに伴うTSMCの今後の売上高推移予想が従来予想との比較でどうなるか、
という3点だったと言えましょう。
まず、①についてですが、
TSMCは今年の生産能力拡大と設備更新に約300億USドル(約3兆2700億円)を投じる見込みである事を明らかにしました。
これまでは最大280億USドルと想定していました。
既に1~3月に88億USドルを支出した事も明らかにしております。
次に②についてですが、
自動車業界の顧客企業は2Qに半導体不足の緩和が始まると期待できるとの見通しを示したものの、魏哲家最高経営責任者(CEO)はアナリストとの電話会議で、部品として欠かせない半導体の全体的な不足は年内いっぱい続き、来年も継続する可能性があるとの見方を示しています。
③についても強気です。
自動車会社やパソコンメーカーなど各社が半導体の調達を急ぐ中で、TSMCは今年の増収率目標について、年間売上高はUSドルベースで20%増と予想しています。
1月時点では年間増収率を10%台半ばと見込んでいましたので、こちらも上振れです。
直近では、国内大手証券より、「日本の半導体製造装置業界の見通しはコンサバすぎる」という指摘がなされており、そのコメントの中では、米インテル(INTC)の設備投資計画も強いので、再来週からの日本の個別企業の業績開示時には前向きな見通しが得られであろうと予測しています。
また、昨日もコラム内でお伝えしましたとおり、21日にはASMLが1~3月期決算発表を予定しております。
日本国内の半導体関連銘柄の決算発表シーズンと相まって、今後も半導体関連銘柄群からは目が離せません。
2日にわたってご紹介した、半導体関連銘柄のバックグラウンドチェックによれば、
はい、追従買い、まだ間に合います!
弊社では動意前から半導体関連銘柄の上値余地に着目しており、既に昨年12月には、本日大幅高となった●●●●●を推奨させていただきました。
半導体関連の中小型株では、下記のような銘柄もウォッチしております。
・タキロンシーアイ(4215):時価総額676億円 半導体工業用プレート・半導体チップや製造に必須となる素材を提供。
・ワイエイシイHD(6298)時価総額95.2億円 各種自動化機器中堅で、HD、液晶、半導体製造装置が主力。
・エノモト(6928) 時価総額150億円 半導体、LED用リードフレームやコネクター用部品大手。
【本日の紹介銘柄】
エノモト(6928)など
皆様、良い週末を!
執筆:木村泰章
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