高値更新の準備は揃いつつある
検査装置と各種製品をつなぐ役割を果たす検査用ICソケットメーカー大手。また各種コネクタや基板、光フィルタなども手掛けている。ソケットにおいては13,000種類にも及ぶ多種多様な半導体に対応している点が強みであり、耐久力テストに使われるバーンインソケットに関しては世界シェア約40%を誇る。また1/8には40Gbps/chクラスの高速伝送用途に対応可能なコネクタを開発しており、同社の基板(YFBSシリーズ)と組み合わせることにより56GPAM4伝送など、より高いパフォーマンスを発揮することが可能となる。
2/5発表の3Q決算では、スマホ向けソケットの販売が好調に推移したことや、自動車用ソケット需要が回復してきたことなどにより、売上高は約207億円(前年同期比1.7%増)、営業利益は約26億円(同3.7%増)となった。米中貿易摩擦や新型コロナの影響でコネクタ事業は厳しい事業環境での戦いとなったが、先述の各種ソケット等が売上をカバーした模様。今後の課題はコネクタ事業の巻き返しとなるだろうが、車載市場向け製品は徐々に回復基調にあり、今後の業績に期待が持てそうだ。
株価は昨年2月の高値1999円をピークに下落したものの、2020年3月期本決算に向けて決算期待の買いで上昇。その後は再び下落し長い間もみ合っていたものの昨年11月末から動意付き、調整を挟みながらも再び上昇に転じている。足元では3/25に25日移動平均線を突破してからは同線はサポートラインへ転換し、底堅い株価推移を見せている。直近高値である4/5の1610円もクリアしており、今後は2/5~2/8の窓を埋めれば、1/21の高値1814円突破の準備は揃ったものと見ている。
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