大幅下落の震源地?:外国人投資家はTSMCの4月売上高を材料視
本日の株式市場は、日経平均が3%超の下げと大幅下落となりました。
発端は海外発で、ナスダック、SOX指数が大幅下落となった事を受けて、ハイテク銘柄、電気機器を中心に全体的に売りが波及したものと思われます。
しかしながら、外国人の間で下落の「震源地」として話題にされていた事は、正直なところ「?」という印象の「些細な事」だったようにも思います。
仮に大幅下落の「震源地」が、これからご紹介する内容だったのであれば、一過性的な材料が過度に不安視されたものとして、早晩リバウンドが期待できるものと推察している次第です。
市場関係者、中でも外国人の間で取りざたされていた話題は、タイトルにもありますとおり、台湾TSMCが10日に発表した4月の売上動向が、単月の過去最高額となった3月月次売上比13.8%減となった、という報道だったようです。
4月の連結売上高は、前年同月比16.0%増の1,113億1,479万台湾元(約4,364億円)で、11か月連続で1000億元の大台超えとなりましたが、3月比マイナスという点が失望された、とされています。
しかも、市場コンセンサスでは、5月、6月の売上予想は4月の売上水準を大幅に上回る1300億元前後が見込まれており、となれば、4月単体、一過性の、かつ、最高額だった3月比で減少した「だけ」のニュースに、過剰反応した部分が否めないようにも思います。
同時に、別の悪材料としては、アップルが通信モデムチップを内製化するとの報道を受け、クアルコム等の株価が大幅に下落した事も重なって、一気に半導体関連・ハイテク銘柄に売りが出たという事だったようです。
あくまでもイメージ先行の見解ではありますが、本日夜の米国株式相場は、むしろ、「過剰反応」に対する水準訂正的な買いもそこそこ流入するのではないかと推察致します。
大きく押した電気機器銘柄や、連れ安してしまった機械銘柄等にリバウンド期待の妙味があるものと見ています。
ソニーグループ(6758)
ツガミ(6101)
THK(6481)
執筆:木村泰章
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