トヨタ9月の世界生産4割減報道⇒明日も安い⇒そろそろ?⇒海外投資家の買い越し倍増
昨日の当コラムでは、小幅な切り返しを見せたマーケットについて、未だ直近の大幅下落後の株価の居所や方向感が定まっておらず、「買い」ではなく「待て」です、という私見をお伝え致しました。
本日、大引け前に驚きのニュースが飛び込んでまいりました。
トヨタが9月の世界生産を計画比で4割減らす、減産は35万台規模、との速報です。
これを受けて大引けにかけて売りが広がり、結局日経平均は300円を超える下げ幅となっています。
加えて昨日のコラムでは、「日経平均が1日で27000円水準まで深押しすればかなりアク抜け感が出る」という弊社内での話題についてもご紹介申し上げました。
トヨタ減産の速報を受けて、半導体、自動車関連の主力どころには連想売りが広がるものと思われ、おそらく今晩のNY、明日の日本も売り優勢の展開が想定されます。
となりますと、「1日」ではありませんが、明日にも日経平均の27000円が実現するかもしれません。
もちろん、27000円というのはあくまでも心理的、テクニカル的な節目に過ぎず、下落が27000円で止まるという確証も、27000円でアク抜けして切り返すという理論的な根拠もなく、あくまでも感覚的な面優先のお話ではありますが、旧来から株式市場の中で使われてきた、「コツンとくる」という表現に該当しそうなポイントが、目先は27000円と見ている市場関係者は多いように感じます。
既に決算発表を行った7割以上の業績推移は好調である事が明らかになっている一方、好業績推移を確認できている企業群の株価も総じて冴えない展開となっており、世界の株式市場との相対比較でも日本市場の割安感は日々顕著になっております。
そこを海外投資家が見逃す・見送ってしまう可能性は低いと考える次第です。
本日の取引終了後に発表された8月2週の投資主体別売買動向によりますと、海外投資家による買い越し額は、8月1週の買い越し額のおよそ倍額となっております。
https://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/investor-type/nlsgeu000005qmyn-att/stock_val_1_210802.pdf
今週が「陰の極」である、という見方は、今のところ概ね正しかったように感じております。来週以降の「売られ過ぎ」、「割安」の上方への水準訂正に期待致しましょう。
執筆:木村泰章
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