会員様各位、メリークリスマス！
皆様のホリデーシーズンのご多幸をお祈り申し上げます！

確かに、東証の売買代金は低調ですし、本日の夜の米国市場はクリスマスの為お休みです。
しかしながら、年内は、いえ、12月は、本当に外国人投資家はクリスマス休暇でお休みなのでしょうか？

いえいえ、私個人の印象では、外国人投資家は12月に長期の休みを取ったりする事は少ないように思います。
私の証券会社勤務時にも、クリスマスであろうが、年末であろうが、毎年、外国人投資家の売買注文はほとんど減らなかった記憶もあります。

ましてや、日本の株式市場が、乱高下しているような不安定な状況下で、ボラティリティが上がったり、他国の株式市場との間で「ひずみ」が生じているような「チャンス」に、
外国人投資家がお休みするとは考えにくいように思います。

「企業戦士」というと、昭和期の日本人のトレードマークのようなイメージが強いですが、
実は、外国人の「ビジネスチャンス」に関するフォーカスぶりは、日本人のそれを大きく上回ります。
「ビジネスチャンス」だと感じれば、外国人の方々も寝る間を惜しんで徹底的に働きます。
むしろ、日本人以上に徹底しているようにさえ感じるほどです。

本日は、そんな外国人投資家の姿を間接的に感じ取れるような事象を、皆様お馴染みの、大量保有報告から読み取ってみたいと思います。

まず、大量保有報告で本日、最も目を引くのは、報告義務発生日12月20日、報告日12月23日のコレです。

・JDSC（4418）
　スパークス：13.65％　1,749,300株　

公募価格は1680円、初値1681円、上掲の大量報告を受けて本日の株価は一時3020円まで買われました。報告義務発生日が12月20日ですので、スパークスは公募で取得したと思われます。

弊社のまんもす藤井。は事前にAsunaroTubeで、IPOラッシュの中で同社株に注目している旨、とっくにご紹介申し上げておりました。
さすが！
https://1376partners.com/content_page/14805

さて、全てではありませんが、報告義務発生日12月15日、報告日12月22日という、外国人投資家の大量保有（変更）報告で目を引くものだけでも、優に10件以上あります。
冒頭で申し上げたとおり、お休みなんかしてません！

まずは前掲のスパークス・G（8739）に対して、英国の投資家が大量保有している事を届け出ています。

・スパークス・グループ（8739）
　M&Gインベストメント・マネジメント
　おそらく新規5.14％

続いて、キャピタルは遂にソフトバンクを切り始めました！
まだまだ買い場では無いと考えます。

・図研（6947）
　キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニー
　6.55％⇒8.00％　買い増し
・ソフトバンク（9434）　
　キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニー
　6.04％⇒4.02％ 削減　

フィデリティの米国ボストンは2銘柄を削減して2銘柄買い増し。
フィデリティの日本国内投信の新規の買いと思われるサーキュレーション（7379）は早速、私自身のウォッチリストに加えました。

・ヤマダコーポレーション（6392）
　FMR
　6.88％⇒5.84％　削減
・パラマウントベッドHD（7817）
　FMR
　5.08％⇒3.64％　削減
・星医療酸器（7634）
　FMR
　7.32％⇒8.40％　買い増し
・ミスミG本社（9962）
　FMR
　7.86%⇒8.89％　買い増し
・SEMITEC（6626）
　フィデリティ投信
　7.63％⇒9.90％　買い増し
・サーキュレーション（7379）
　フィデリティ投信
　おそらく新規の買い5.59％　

他にも外国人投資家による大量保有（変更）報告で目を引くのは下記のとおりです。
三井松島は業績推移面を見る限り買えない印象ながら株価は強いですね。

・エイチ・アイ・エス（9603）
　ラッセル・インベストメント
　5.03％⇒3.93％　削減
・栄研化学（4549）
　ティ－・ロウ・プライス（日本）
　おそらく新規買い5.12％
・三井松島（1518）
　ニューメリック・インベスターズ
　おそらく新規買い5.10％

投資主体別売買状況によれば、12月17日で終わる週まで、外国人投資家は実に6週連続して売り越しましたが、ここから年末年始にかけては、他国の株式市場との相対比較で割安感が強まっている日本株に、「ビジネスチャンス」を逃さない外国人投資家の「買い」が、いよいよ本格的に流入するものと、期待しております。

◎参考銘柄
・サーキュレーション（7379）
・図研（6947）



執筆：木村泰章