さようなら携帯電話
かなりくだけた内容ですが、週末・休日版という事でご了承いただき、お付き合いください。
個人的には、自宅とオフィスにPC(パソコン)があれば、スマホは必要無いと長らく感じていました。
私自身のニーズ的には、ファイル(PDFやEXCEL等)の閲覧・作成・管理にPCを、電話とメールのやりとりに携帯電話を、という「組み合わせ」があれば、今なお、他の機能はあまり必要が無いようにも感じています。
「PCを持ち歩く」事が、ノートブックやタブレットの普及につながったところまでは納得がいくのですが、PCの機能も、電話もメールも、全てスマホひとつで完結する「必要性」を、今なお個人的にはあまり重視していません。
種々様々なご事情がある事でしょうから、「スマホ2台持ち」についても否定するつもりはありませんが、どう使い分けるにしても、同じような機能のデバイスを2つ持つ事は、私自身には必要が無いようにも感じている次第です。
「ビジネス」と「プライベート」、「ライフ」と「ワーク」を区別する為にも、各々の必要性に応じたデバイスを、「区別」して持つべきだというのが持論と申し上げても宜しいかもしれません。
08年にリーマンに移籍した私は、入社初日に「ビジネス」に関する連絡ツールとして、会社支給の携帯電話を常時持つよう言われました。
Blackberry(ブラックベリー)です。
オバマ元米大統領が愛用者だった事でも知られる、「携帯電話の完成形」であり、「スマートフォンの先駆け」的な存在でした。
私の第一声は、「必要ありません。仕事はオフィスで完結しますし、連絡は個人所有の携帯電話にご連絡ください」と申し上げた記憶があります。
私にとって、会社支給の携帯電話は、何を目的にした支給であっても、単なる「首輪」に過ぎないとさえ思っていました。
リーマンの破綻後にバークレイズに移籍した直後にも、ブラックベリーを支給され、「首輪生活」はさらにエスカレート。
事実、夏休み休暇をいただいて、プライベートで米国に出掛けた際にも、キッチリ電話会議に出席させられたり、シンガポール出張した際には、深夜に空港に着いた直後にニューヨークと電話会議・・。
「それ、今じゃなきゃダメですか?」と訊きたくなるような、さして緊急性を感じないような件でも、どこにいても即呼び出されてしまいます。
しかしながら、ブラックベリー自体は私自身にとってお気に入りの携帯電話でした。
個人的には未だに「タッチスクリーン」は好みではなく、キーボード付きの携帯電話としては、ブラックベリーこそが「最終完成形」だったように思います。
ブラックベリーは2000年代後半に、主にビジネスパーソンの間で人気のピークを迎えましたが、その後登場した米アップルのiPhoneなどのスマートフォンに取って代わられる事になりました。
そのブラックベリー社は先月、旧モデルの端末が使用するOSのサポート終了を発表しています。
サポート終了の決定により、「携帯電話の一時代」が幕を閉じる事になりましょう。
では、「携帯電話」関連銘柄は、もはや「時代遅れ」なのでしょうか?
いえいえ、「携帯電話」関連企業は、その後の「スマホ」関連へとシフトしたり、全く違う事業分野をも手掛けたりしているので、一概に時代遅れであるとは言い切れない印象です。
執筆:木村泰章
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