注目決算発表ファーストルック4:東京エレクトロン・ニチコン
本日発表となりました決算のうち、あくまでも個人的に目に付いたものだけを下記に取り上げご紹介致します。
・東京エレクトロン(8035):「ほぼ最強」の決算内容!
22.3月期3Q累計(4-12月)の決算が発表されました。
連結経常利益は前年同期比2.1倍の4333億円に急拡大し、通期の同利益を従来予想の5510億円から5730億円(前期は3221億円)に上方修正しています。
2期連続での過去最高益予想となります。
併せて、今期の年間配当も従来計画の1284円から1336円(前期は781円)に増額修正しています。
3Q累計決算好調+通期見通し上方修正+2期連続過去最高益更新見通し+増配です!
ここに自社株買いですとかサプライズで分割ですとかが加わっていたら、「最強」でしたが、「ほぼ最強」の決算発表だった印象です。
同社株の株価推移だけでなく、半導体関連銘柄全般の週明け月曜日の株価推移に好影響を与えるものと期待します。
・ニチコン(6996):自動車関連製品とも目される事も多い電気機器も負けてない!
22.3月期3Q累計(4-12月)の決算が発表されました。
連結経常利益は前年同期比2.5倍の50.2億円に急拡大し、通期の同利益を従来予想の56億円から64億円(前期は30.1億円)に上方修正しています。
併せて、今期の年間配当も従来計画の26円から27円(前期は25円)に増額修正しています。
アルミ電解コンデンサが車載関連機器向けに加え、産業機器向けを中心にインバータ関連機器向けなどが伸長し、さらに EV・HV 向け機器用フィルムコンデンサの売上が大幅に増加と、主力事業は絶好調の模様です。
自動車関連製品を扱う企業群の株価が、トヨタ自動車などによる減産計画を受けて冴えない展開となっていた中で、こうした企業群の株価にもプラスの影響をもたらす可能性があります。
好決算を発表しても株価は下落するという傾向が続いておりましたが、これは市場全体のセンチメント及び地合いが、大幅下落からの切り返し局面という「病み上がり状態」にある為に、短期的な目線の投資家勢による「第1波」の投資行動が、ネガティブな方向に振れてしまいやすい、という点が影響しているものと考えます。
決算発表がピークを迎え、主要な企業の決算が出揃ってから、大きな資金を運用する機関投資家勢が決算を参照したうえで投資行動に移すようになるのに従い、市場は2月後半から「業績参照相場」に移行し、そこで初めて個別銘柄の決算発表後の「評価」として、株価の居所と方向性が定まってくるものと推察します。
執筆:木村泰章
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