今日の中小型株の強さの背景は特殊要因?
JPX日経中小型株指数は本日+1.55%高と、同じく3.48%高と強かったマザーズ指数と共に堅調推移でした。
この強さの背景として、市場関係者からは主に、下記の3つの点を指摘する声が聞こえてきます。
・アクティブファンド勢による月末の引け値を意識した買いが散見される。
・単なるショートカバーも未だ多いという印象。
・決算発表シーズンを通過し、様々なインデックスイベントを控えているTOPIXよりも、中小型株の方が先に手掛けやすい。
となりますと、今日の中小型グロース株の強さは、「特殊要因」と考える必要もありそうです。
本日はMSCI絡みのインデックスイベントもあった為、全体相場の「底堅い」展開はそうした背景も指摘されていたようです。
以前から当コラムでも注目していた、工作機械メーカー、ツガミ(6101)の株価は本日4.83%高。
東証1部の業種別株価指数で「機械」は0.69%高だったのに対し、明らかに強い展開だったと言えましょう。
このツガミは前述のJPX日経中小型株指数に採用されており、他にも同指数に採用されている東証1部の竹内製作所(6432)が2.64%高など、JPX日経中小型株指数に買いが入っていた事を裏付けるような事象が散見されます。
一方で、TOPIXや東証1部の主力大型株は冴えない動きだった印象です。
同じ機械セクターでは、ファナック(6594)はなんとか終値はプラスだったものの、コマツ(6301)は1.44%安と小反落。
決算発表シーズンを通過して、年金資金等を運用する機関投資家勢が決算発表内容の良かった銘柄群に買い出動する事を期待しておりますが、4月の市場再編を睨んで大きめのインデックスイベントが続く事からも、主力大型株よりも、むしろ中小型株の好業績銘柄群の方が先に手掛けやすいのかもしれません。
ゆえに、本日以降も中小型グロース株優位という相場展開が継続するかどうかについては、現時点では未だ確信するに早計な印象と申し上げます。
今のところ、買いならば小口の「打診買い」、というスタンスが無難でしょう。
明日からの実質3月相場入りに期待致しましょう。
執筆:木村泰章
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