皆様、日々の株式投資へのお取り組み、ご苦労様です。

ご自身が保有なされている銘柄についてだけではなく、相場全体の「流れ」を知るうえでも、大口機関投資家勢がどんな銘柄を売買しているのかを、大量保有（変更）報告状況をチェックして知っておく事の重要性を、弊社では常々お伝え申し上げてまいりました。

あくまでも弊社がウォッチしている範囲内で目に付いた銘柄のみではありますが、直近1週間で、特に目を引いた大量保有報告を下記にご紹介申し上げます。
これらの銘柄群へのご投資を推奨するものではなく、あくまでも「投資情報」としてご紹介したまでですので、その点はご了承ください。

・4/19　PIF：東映（9605）を新規に5％取得
　今年に入っての「台風の目」と言っても過言ではない、「オイルマネー」のサウジアラビア政府系ファンドです。
　今年に入ってゲームセクター株3銘柄を大量保有した事が明らかとなっていますが、4つめの大量保有は東映でした。
　何か「投資指標」と目されるような共通点はあるのでしょうか？
　東映も、先の3銘柄と同様に「情報・通信業」セクターである点、外国人保有比率が15％超と比較的高い点、浮動株比率は7.2％と比較的低い点、時価総額は2000億円超と比較的大きい点、などがスペック面の共通点ではありますが・・。

・4/19 スパークス：Fast Fitness Japan（7092）を新規に5.21％取得
　これも正直なところ、ちょっと驚きでした。
　業績は急回復が見込まれている一方で、株価は長らく下値模索が続いているところを、いわば「突っ込み買い」したような印象です。
　
・4/19 シティインデックスイレブンス（旧村上ファンド系）：住友大阪セメント（5232）を新規に5.08％取得。
　本日の株価は一時19％超高と急伸しました。
アクティビストと目される投資家の買いが思惑を呼んだ形です。
　流入しているのは短期目線の逃げ足の速そうな資金と見ます。

・4/15 ベイリー・ギフォード：BASE（4477）を5.66％⇒6.57％に買い増し
　これも下値模索が続いている中での「突っ込み買い」という印象です。
　確かに、さすがに、底打ち感は出てきたようには思いますが・・。

・4/15 シティインデックスイレブンス：クレディセゾン（8253）を新規に5.06％取得
届け出報告を受け株価は急騰した経緯が、本日の住友大阪セメントの急騰につながったものと考えます。
　アクティビストと目される投資家は、今までこうしたタイプの企業を物色対象としない、という認識が市場関係者の間では一般的だったので、結構衝撃的な事象だったように思います。

・4/13 PIF：ネクソン（3659）を8.14％⇒9.14％に買い増し
　オイルマネーは、なぜかネクソンを継続買い増し中。
　ネクソンの時価総額は2兆6000億円と超の付く大企業ですから、日本のシンボルストックとして買っている可能性が高いように思います。

オイルマネーが次にどんな銘柄を買ってくるのか、下がり続けた銘柄群に対する機関投資家勢の「突っ込み買い」は他の銘柄にも広がるのか、アクティビストの物色対象の基準は今までの一般認識と大幅に変わったのか、そんなところが、会員様各位の株式投資になんらかのアイデアや気付きをもたらすかもしれません。

今後も大量保有報告状況からは目が離せません。


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個人的に気になっている銘柄
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◆Fast Fitness Japan（7092）
◆スクウェア・エニックス・HD（9684）

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　私のコラムで紹介した銘柄
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◆タカヨシ（9259）[産直店舗運営]
4月に入って調整色を強めていましたが、
4月13日の安値1509円から切り返し基調に転じました。
本日は一時およそ10％高となる場面が見られる急伸。
金利も原材料価格上昇も産直なら無関係ですね。

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　単発スポット銘柄の見解　
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◆≪ゴッド・オブ・テンバガー（****）≫
出来高は盛り上がっていないものの回復中。
ゲーム・メタバース関連銘柄は突発的に買われる地合いが継続中で、
値動きは荒い印象であるものの、再度1000円台へ進むのは時間の問題と見ます。

執筆：木村泰章