世界最大の運用期間も注目する銘柄とは?
年々、上場企業の開示に求められるボリュームが増加しつつある。例えば気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)は、気候変動が財務に与える影響を分析・開示するよう求める提言を出している。年金運用のGPIFも「優れたTCFD開示」リストを公表しており、その中でもリコー(7752)は包括的なTCFD開示が優れていると、あのGPIFも太鼓判。
上場企業は基本的に、環境に対する取り組みを含む非財務情報を統合報告書に開示しているが、海外の投資家はそれだけでは物足らず、現実的なTCFDが開示されている企業に安心感を抱き投資するパターンも見られる。複合機などで有名なリコー(7752)だが、TCFDレポートにおいてもかなり定量的な要素の分析も開示している。
脱炭素化が叫ばれる中、ただ儲けるだけでなく、今後は持続可能なビジネスの運営が求められよう。中長期的な投資を念頭に置いている機関投資家等に置いても、投資するにはやはり将来にわたって安定的かつ持続的な収益を計上する上場企業を好むだろう。
同社の株価は昨年6月に高値1429円を付けた後はじんわりと下落しているものの、節目900円付近では底堅い印象を受ける。ゴールデンクロスも接近し、そろそろ仕込み時を考えておくのも一考だろう。ただ節目1000円超のゾーンでは上値が重い印象で、素直に3月高値を抜けてくるまでは様子見が一考と見る。
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