決算発表が相場に「喝」を入れてくれる事にこそ期待
昨日強かったところは売りに押され、昨日弱かったところは小幅の自律反発に留まり、全体相場は方向感に乏しかったように思います。
本日は取引終了後に、産業用ロボット大手の安川電機(6506)が、23.2月期の本決算発表を控えています。
どのような今期見通しが示されるかが、今後の全体相場にも少なからず影響するものと考えます。
はい、会員様各位が既にご認識のとおり、安川電機の決算発表は、「決算発表シーズン」の到来を告げる「号砲」と目されており、決算発表シーズンの「前哨戦」が始まります。
まずは月内にも2月決算企業の本決算発表、次いで5月には3月決算企業の本決算発表が相次ぎます。
本日予定されている決算発表は32社、来週は1週間で342社の決算発表が予定されています。
となりますと、会員様各位からのお問い合わせが増える事が想定されます。
「決算発表を控えているけど、どうすればいいのか?」というご相談ですね。
これも毎度の事ながら、決算発表は投資シナリオや取り組み方針を、「再考する要因」にはなりえても、決算発表自体を「株価下落リスク」と捉える必要はありません。
会員様各位が保有なさっている個別銘柄にとって「重要イベント」であって、「避けて通る」という選択肢はありません。
「決算プレイ」として、決算発表前にポジションを膨らませる事を避けると共に、「決算対策」として、慌ててポジションを縮小する事も避けるべきでしょう。
「決算前対策」として取りうる行動があるとすれば、「決算発表前に株価が大きく上昇するのであれば利益確定を優先する」という1点のみです。
従いまして、「損切りしてでもポジション縮小」などという投資行動は、全くもって「セオリーに反する」とご認識ください。
足元の相場環境を鑑みますと、むしろ、今回の決算発表シーズンは、方向感が定まらなかった全体相場に「喝」を入れてくれる可能性が高い、と捉えておる次第です。
「喝」が入る前にポジションを縮小してしまったり、解消してしまえば、「喝」が入って株価が上昇した際に値上がり益を享受できません。
言い換えますと、今回の決算発表シーズンは概ね「株価下落リスク」よりも「株価上昇リスク」の可能性が大きい、と申し上げても宜しいかもしれません。
「身構える」のではなく「楽しみにする」くらいのスタンスで臨んでまいりましょう。
執筆:木村泰章
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