「上場維持基準適問題:今週目立ったのは【適合宣言】と適合に向けた【取り組み期間延長表明】」
https://1376partners.com/user/content_page/18878
ただ、当初の弊社の想定とやや異なっているのは、プライム市場⇒スタンダード市場への移行を選択表明する企業の数はさほど増えておらず、むしろ、プライム残留をかけて、上場維持基準の適合に向けた計画期間の「延長表明」を行った企業が増えている印象です。
一方で、上場基準一部不適合だった企業による、「フル適合宣言」も増えつつあります。
「適合」を宣言した企業が、市場に、投資家に評価される形で、株価の上昇に繋がるかどうかを注視していきたいと存じます。
本日は、下記の2社がスタンダード市場への移行を表明しました。(16時半現在)
・イチケン(1847)
・中央発條(5992)
意外だったのは2社共に、流通株式時価総額100億円という上場維持基準に対し、3月末時点での実績値は80億円台であり、
もうちょっとがんばればプライムに残留できそうな位置に居ながら、スタンダード選択に動いた点です。
投資家の不安心理を排除すべく早目に決断した、と見るべきでありましょう。
「投資家の不安心理」というのは、プライム市場の上場基準を充たさぬまま上場を続けると、最悪の場合上場廃止というリスクがある、という点です。
▼上場維持基準に関する経過措置の取扱い等の概要(1月30日東証発表)
https://www.jpx.co.jp/rules-participants/public-comment/detail/d1/co3pgt0000005tz2-att/co3pgt0000005u18.pdf
加えて、4月1日~9月29日の間に限り、プライム市場上場企業は、スタンダード市場への上場が選択可能となっており、
再選択申請を行えば、ほぼ無条件でスタンダード市場への移行が叶います。
上場維持基準クリアへの道が遠い印象でありながら、適合に向けた計画期間の「延長表明」を行った企業の株価が、売られるのか買われるのかは予断を許さない状況かと存じます。
・ハブ(3030)
株主総会(5月25日)後の5月30日に、上場維持基準の適合に向けた計画に基づく進捗状況を開示。
2027年2月期までに流通株式時価総額100億円に適合するよう取り組み、一方で、再選択期間における市場変更の選択に関しても並行して検討する旨表明。
執筆:木村泰章
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