日々の生活にも押し寄せる利便性重視の世の中の歪
遂に私の家にも来ました。
「フィッシング詐欺的配送物」。
まず、プライベートで使用しているeメールに、宅配便最大手のヤマト運輸から、「お荷物お届け予定のお知らせ」というメールが来ました。
荷物の差出人はAmazon.co.jpで、宅急便コレクトで配送時に商品代金3,233円を支払う、との事。
私に、アマゾンで何かを購入した覚えはありません。
次の日とそのまた次の日には、ポストに「不在通知」が入っていたので、今度は家族に、私の名前でアマゾン経由で何かを購入したかを尋ねたところ、こちらも身に覚え無しとの事。
じゃあ、多分アレだ。
「フィッシング詐欺」だ。
不在通知をもとに、昔から顔なじみのヤマト運輸のドライバーさんに電話をします。
「家族の誰も、その荷物に心当たり無いです。そもそも着払い(代引きコレクト)を利用しないので。」
「ありゃ~、そうですか。多いんですよ最近。このケース。」
「ウチが受け取り拒否するとヤマトさんに損害出るの?」
「会社的にはいわゆるタダ働きになるんでしょうけど、僕ら現場の人間には金銭面での損害は無いですね。」
「住所とか名前とか、どこから漏れてるんだろう?」
「表沙汰にはなっていなくても、Eコマース系の業者さんの顧客の個人情報は大なり小なり流出し続けているらしいですよ。」
私が私の名前でアマゾンでモノを購入したのは2年ほど前が最後。
別にアマゾンじゃなきゃダメなのではなく、便利でらくちんだから、という理由だけだったので、これを機に会員資格とかは全部解約しようと思っています。
アマゾンは大都市圏を中心に、注文したものを当日に受け取れる「お急ぎ便」なる配送サービスを行っています。
便利ですね。
でも便利過ぎて、そこまで便利である必要の無いような、いわゆる「過剰」なサービスだったりしないでしょうか?
私がEコマースを利用するのは、欲しいモノを探す手間と、欲しいモノを入手する為に出掛ける手間を省く為です。
できれば早く欲しいけれど、別に、注文当日に届けてもらう必要性も緊急性もありません。
一方、私は週に1度は必ず、個人売買で受注した商品を発送せねばならない為、ヤマトさんが週に何度か集荷に来てくれます。
ひと月にお支払いする送料は概ね1万円ほどですが、既に10年以上のお付き合いで、過去数年間は送料の値上げもご厚意で見送っていただいていたのですが、遂にこの6月から送料が10%ほど値上がりしました。
で、この10%の値上げのほとんどは、人件費や燃料費高騰の影響であろうと想像できる一方、実は便利過ぎるEコマース配送の「ツケ」も、いくらか含まれているのではないかと勘繰っている次第です。
私は、自宅から渋谷までの往復の電車賃(現金で740円、IC利用で732円)を、自身が荷物を送る際と、自身が荷物を受け取る際の、送料の「ものさし」にしています。
つまり、私が、何か荷物を送る際の送料が、730円以下なら十分に妥当な送料として請求できると考えますし、私が何か荷物を受け取る際の送料が730円以下ならば十分お得な送料設定だろうと納得します。
私がヤマトさん経由で荷物を送る際、80サイズだと北は山形県、西は三重県まで715円で配送してくれます。
(私の過去の利用傾向や頻度に基づいてヤマトさんが設定した契約送料です)
モチロン都内や関東一円は全て715円です。
ゆえに、私がモノを売る際には、「●●●●円以上のお買い上げで送料無料」などという「過剰」なサービスはしません。
その分、商品代金そのものを相場より安めの価格設定で提供しています。
当然ながら、自身がモノを購入する際にも、送料は発生してアタリマエで、その送料設定が妥当水準なら、送料無料としてもらう事を狙って、必要以上にモノを購入したりしません。
便利である事に「マヒ」してしまうと、便利じゃ無い事に文句を言う利用者まで現れるわけで、サービスを行う企業にとっては、なんとか利用者の不平・不満を取り除くよう努力するわけですが、文句を言う利用者に最も多いのは、「オレは客だぞ!」という「勘違い」タイプ。
いわゆる「カスハラ=カスタマーハラスメント」ですね。
いいえ、アナタは「客」なんかじゃありませんよ。
アナタはサービスの単なる「利用者」にすぎません。
この、世の中の根本的な仕組みを理解していれば、便利過ぎるサービスには、むしろ警戒感さえ抱く事もできるハズです。
イマドキ、支払いや決済方法に「代引き」とか「コレクト」を利用するなんて、「便利マヒ」、「平和ボケ」しているとしか思えません。
詐欺の手法はドンドン巧妙化していますから、会員様各位にも是非、充分にご注意いただきたいと存じます。
執筆:木村泰章
━━━━━━━━━━━━━━
個人的に注目している銘柄
━━━━━━━━━━━━━━
◆安川電機(6506)
投資対象としても魅力的ですが、決算発表シーズンにはむしろ、同社株を相場の「ものさし」的指標としてウォッチする事が有効でしょう。
アノ1Q決算発表内容で昨日の大幅下落は、この後に続く主力級大型株の決算発表の波乱を予感させる気がしています。
━━━━━━━━━━━━━━
私のコラムで紹介した銘柄
━━━━━━━━━━━━━━
◆Recovery International(9214)
2月の初旬に2000円割れでご紹介しました。
本日の株価は6月の高値を更新し年初来高値水準に進みました。
━━━━━━━━━━━━━
単発スポット銘柄の見解
━━━━━━━━━━━━━
◆≪木村のレッドダイヤモンド銘柄-PREMIUM-≫
今週は「待ち」です。
現値近辺では売りも買いも「必要無し」ですので、保有ポジションはそのままHOLDなさってください。
◆≪木村のプラチナメソッド銘柄【逆襲】≫
こちらも今週は「待ち」です。
現値近辺では売りも買いも「必要無し」ですので、保有ポジションはそのままHOLDなさってください。
無料新着記事
-
アスナ紹介のパワーファス(5950)が飛躍!+61.63%UP!
あすなろレポート〈夜版〉
(2024/11/25 17:00)
-
ゼンリン(9474)は買えない!?
億男W直伝 勝利トレード攻略法
(2024/11/25 17:00)
-
「Not him but him!」
アナリスト木村の銘柄研究部
(2024/11/25 16:30)
-
チャイナマネー期待の銘柄など
後場の注目株
(2024/11/25 11:30)
-
[3銘柄アリ]なぜこれから年末ラリーが期待できるのか?
株ドクターマサトの投資家診療所
(2024/11/25 11:15)