なぜマザーズ指数が重視されたのか?:2話完結コラムPart.2
22年4月の市場再編によってマザーズ市場は廃止され、以降は「東証グロース市場指数」も算出されてきたのに、なぜ、中小型成長株群の株価指標としてはマザーズ指数こそが重視されてきたのでしょうか?
会員様各位は既にご認識済みの事と存じますが、その理由は明確ですね。
東証グロース市場指数には「先物」が存在しない一方、マザーズ指数には「先物」が存在してきた為です。
先物が存在すれば、指数自体を売買したいという投資家の需要をも取り込み、結果的に、先物に絡んだ商い(取引)が現物株にも影響を与える形で、流動性が増し、市場の厚みが増す事が期待されるわけですから、新規の投資家層をも呼び込みやすくなります。
「東証グロース市場250指数」には「先物」も用意され、時価総額の上位250社が構成銘柄となっている事から、より実勢をリアルに反映する指数として注目される可能性が高く、これらを対象とする派生商品(例えばETF等)の充実も図られる事でしょう。
つまり、今までは「副作用」が想定しにくく、「不確実性=リスク」と捉えられがちだった、「市場再編」という大イベントが、「東証グロース市場250指数」の誕生によって、「一応」「一段落」する事となり、投資マネーの受け皿とした「妥当」な市場機能が整う事となりましょう。
となれば、長らく下落調整が続いた事により、割安感/出遅れ感の強い中小型成長株群の【逆襲】にとっても、心強い追い風となるものと期待されましょう。
ご辛抱いただいた局面も、ほぼ最終段階で終焉近しと見ます。
この先の中小型成長株群全般の、本格的な【逆襲】にご期待ください。
執筆:木村泰章
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