アバントグループ（3836）

国内シェア首位級の連結会計・連結決算システムが主力。またグループ会社の明細データを可視化するシステム、予算管理等が行えるアプリを開発。これらは経営DX市場に属するものであり、「連結決算開示市場」から「投資家視点の次世代経営情報基盤市場」「BI・データ基盤・DX市場」等、同社が中期経営計画で注力するこのマーケットはフロンティアと見られる。経営者視点では、グループ会社のデータが「見える化」されることで、ガバナンスの強化に役立つであろう。ESGが株主から重視される中、同社のソフトウェアが上場企業にとって必要となってくる日もそう遠くないであろう。

今期の売上高は240億円の見通し。前期の過去最高であった約214億円を更新する計画だ。10/31に発表された1Q決算における売上高は約56億円。DX推進事業が主力の連結決算開示事業を抑えてトップの売上を記録しており、引き続き今期の業績をけん引する可能性が高いと思われる。また、主力事業も上場企業の株主を意識した開示動向がこの先注目されることから、DX推進事業同様にポテンシャルを秘めていると言えよう。

株価は1Q決算発表後に急伸。しかしながら、11月末ごろにピークを打った後は急落し、支持線の25日移動平均線を割り込む。目先は利益確定売りが続く公算が大きいため、底打ちからの切り返しが見られるまでは様子見がベターだろう。売り商いでの出来高は少ないため、底打ちした後の戻りは早いと読む。一目均衡表における遅行スパンは実線とプラスかい離しているものの、日柄調整により実線の下に潜ると、売り方が優勢になってきそうだ。抵抗帯（雲）に割り込むタイミングとそれが近かった場合、売りが断続的に浴びせられることもあり得るため注意しておこう。