損切り/見切り売りの判断基準を間違っていませんか?
という類のご相談やお問い合わせをいただくケースが、毎年、12月に入ると急増するように思います。
12月は、節税対策の為に、「評価損」状態にある保有ポジションを、「損出し」する形で損失を確定するという、「季節要因的」な売りが出やすく、それが株価の下落要因となる事を嫌って、「損切り/見切り売り」をするべきではないか、と考える投資家が増えるものと推察されます。
まず、会員様各位には、「節税対策」の一環としての「損出し」は、「損切り/見切り売り」とは、そもそも「目的が違う」という点を再確認していただきたいと存じます。
年末特有の「需給イベント」と言っても良い、「節税対策」の為の「損出し」は、既に利益確定して源泉徴収された課税額を、確定申告して「取り返す」為に、「損益通算」における損失部分を、年内に「実現損」と確定する事が「目的」です。
一方で、「損切り/見切り売り」は、株価の上昇が当分見込めず、株価がさらに下落する可能性が否定できないから、「評価損の拡大」を回避する事を「目的」として、当該株の保有自体をあきらめる、いわゆる「ロスカット」に該当します。
「ロスカット」の判断基準には、株価推移、特に、テクニカル面における「フシ」や「抵抗」等が参考とされるケースが多く、一方で、「需給イベント」や、本来的な「ファンダメンタル面」は考慮されないケースが少なくありません。
つまり、テクニカル上で、「ここを割り込んだら問答無用でロスカット」というような、判断がなされる事が一般的です。
この、「ロスカット」という概念は、本来、株式投資には存在しなかった概念で、主にFX投資から持ち込まれた概念、と目されてきました。
FX投資には「バリュエーション」という指標が存在しない為、「方向性」や「トレンド感」こそが重視される傾向にあります。
しかしながら株式投資には、「バリュエーション」という指標が存在するわけですから、売られ過ぎれば、理論上、反動的なリバウンドも期待される事になりましょう。
もうお気付きでしょう。
株価の下落が続き、株価の「方向性」が下向きであっても、その状況を「トレンド」として判断するのは、早計である可能性があるのです。
そもそも、株式投資におけるトレンドは、日足ベースでは無く週足ベースにトレンド感が示現するまでは、トレンドとして判断する事はキケンであり、かつ、そのトレンドが需給面のイベントを背景としているのであれば、一過性の事象で終わる可能性が高い事になるわけです。
会員様各位の株式投資のお取り組みが、将来的な株価上昇が期待される、「投資シナリオ」に基づいているのなら、基本的には、損切り/見切り売り/ロスカットという投資行動が必要となるケースは、非常に「稀」であると申し上げて宜しいように思います。
取り組み始めて3日、取り組み始めて3週間、取り組み始めて3か月では、そもそも、トレンド感を見極める事は難しく、ならば、損切り/見切り売り/ロスカットという投資判断は、間違いである可能性が否定できないわけです。
「売ったら安値だった」というケースに陥りやすいのが、12月相場の特徴と言っても良いかもしれません。
会員様各位には、是非、「待ち」というスタンスこそを意識していただきたいと存じます。
執筆:木村泰章
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12月~1月の中小型成長株群の決算発表が、株価の【逆襲】につながるという見解の、お手本的な株価大幅上昇!
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◆≪緊急即日公開銘柄2023[第21弾]≫
2週間足らずでの利益確定、おめでとうございます!
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現状心配はしてません。
プライム市場に属しているので、TOPIXに連れ安してしまった印象です。
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