ハピネット（7552）

玩具大手バンダイの販売会社。流通の最適化を目的としたシステムを構築しており、これがシェア拡大に繋がっていると見られる。販売チャネルは多岐にわたり、一般的なおもちゃ屋さん、コンビニ、量販店等ほぼ小売店をカバーしていると言っても過言ではないだろう。これに先述した流通最適化システムが活かされ、効率的な販売に成功していると考えられる。今後は足元増加傾向にある中高年齢層や、インバウンドに対するマーケティングが課題と思われ、これは玩具メーカーの戦略に大いに左右されよう。需要が高まっている顧客層に重点的にアプローチできるような更なるチャネルの拡大により、業績向上ひいては株価上昇が期待できるだろう。

11/10には中間決算を発表。経常利益は約49億円で対会社予想進捗率は79％と良好。ビデオゲーム事業やアミューズメント事業、玩具事業が健闘した結果であろう。バンダイや任天堂の製品が多く売れており、年末商戦の結果も気になるところだ。中間決算時点で業績予想は据え置きと、下期の業績展望を会社側は保守的に見積もっているようだが、足元の販売状況を鑑みると、下期も堅調な業績が期待できるだろう。会社側の通期経常利益予想は62億円、アナリストコンセンサスは約79億円とやはり市場も下期は強気に見ているようで、今後の決算発表日に向けて株価の上伸が見込まれる。

足元の株価は上昇基調で、9/5高値2678円が意識されている。同高値付近で、年末を意識したポジション調整が相次ぎ発生すれば、上昇頭打ちとなる可能性が考えられるが、下値は底堅く、目先の下値要素は乏しいと見る。仮に下落したとしても、支持線と見られる25日移動平均線からのリバウンドが期待できるため、下落シナリオの場合は同線からの反発を意識したスタンスも一考だろう。9月高値を着実にクリアしてきた場合は、掉尾の一振に備え、節目2700円を超えたタイミングで仕込み場を探っていきたい。