スターゼン（8043）

食肉を扱う。インバウンドで国内の食肉消費（外食）は盛んな状況と思われ、事業環境は良好と見る。中国では預金準備率の引き下げを先日発表しており、同国経済が回復に向かえば、同国の食卓に欠かせない豚肉の扱いも増えよう。昨年の12月にはSMBC日興証券の保有割合が増加した旨の報告あり。昨年3月に「5％ルール」に基づき大量所有報告書を出したばかりだ。「証券業務が目的」ではあるが、更なる買い増しの思惑による株高が狙えるかもしれない。

1/15には中間決算を発表。上期の経常利益は約9％の増益で着地した。価格の見通しが不透明な食肉市場で仕入れ価格と販売価格の差（マージン）の調整が難しい中、同社は強みであるマージンミックス戦略を駆使しなんとか利益面は増益を確保した格好であろう。今通期の経常利益は減益の見通しだが、利益が出やすい傾向のある3Q（10-12月期）で過去最高益を記録した前期の3Qを超えるほどの実績となれば、株価に対してはサプライズ材料になりそうだ。

足元の株価は短期的なトレンドが不明瞭な状態と見られる。節目2800円付近で日足ローソク足では上ヒゲが散見されることから、昨年12/18をボトムとした強いリバウンドで評価損益が改善した投資家からの利益確定売りが上値を抑える相場は続きそう。テクニカルでは一目均衡表の遅行スパンがプラス乖離（かいり）。日柄調整で当面は買い方優勢スタンスは続きやすいだろうが、年初の高値圏に差し掛かると両線の乖離幅が縮小し売り物が増える懸念があるためこまめな利食いを心掛けよう。