オプトラン（6235）

薄膜形成技術に強みがある。原子層堆積装置『ALDER』はプラスチック基板に光学多層成膜を可能とする。原子層レベルで成膜するため、ターゲット材料を基板に緻密かつ平坦な薄膜を形成することが可能となろう。スパッタリングも安定した成膜を可能とするが、『ALDER』は窪みの表面にも均一な成膜が可能となることが強みと思われる。今後、スマホやPC、タブレットだけでなく、車載ディスプレイやウェアラブル端末向けでも重宝されることであろう。なお、クジラとも表現される世界最大の政府系ファンド、ノルウェー政府が同株を保有しており、思惑で株価が上昇することも期待される。

2/13に発表された本決算における営業利益は97億5100万円（前期比30.9％増）で着地。スマホのカメラモジュール、タッチパネル、自動車やLED向けの受注高が堅調だった模様。また、人工知能（AI）スマホ向けの受注も始まったとのことで、今後の同事業における成長が楽しみである。採算性の良いALD装置の販売も拡充したことで、前の期の決算は概ね良好な印象。ただ、今期は生成AI向けが伸びると見通しではいるものの、控えめな業績予想。最先端分野への研究開発投資の費用がかさむことが業績に織り込まれているようだ。xenoBrain（AI）の総合評価は「B+」と展望良好。やはりAI利用拡大という社会トレンドが営業利益の成長ドライバーと分析している模様で、会社の見通しとも合致する。

株価は昨年11/14に開けた大きなマドを埋め、上昇基調を強める動き。抵抗線であった75日線をクリアした後は足踏みが見られたものの、25日線を支持線に上昇へ挑む。2/15の大陰線の吸収が目先の課題となりそうだ。5日線に支えられながらの日柄調整で株価上昇が期待できるだろう。一目均衡表の遅行スパンは実線とプラス乖離（かいり）しており、買い方優勢スタンスは続こう。転換線が支持線として機能しており、目下極端な下値不安は乏しいと読む。