平安レイサービス（2344）

神奈川県首位級の冠婚葬祭サービスの大手。葬祭事業が収益主軸。待機児童問題が日常化しているが、高齢化社会・多死社会を迎えた日本における新たな問題が「火葬待ち」である。火葬炉の稼働率が100％に近い火葬場も新聞で報道されている。同社では24時間体制のコールセンターにより神奈川県近隣の6つの拠点から寝台車を配車するなど、対応に努めている。また、家族葬などの形式の多様化にも対応し、セット提供ではなく個別に商品を選択できる。また見積もりを100％事前提案する事も謳っており、厚生労働省認定葬祭ディレクター1級が112名在籍するなど利用満足度の向上にも余念がないようだ。

2/7に発表した2024年3月期第3四半期決算では売上高73億2440万円(前年同期比4.9％増)、経常利益11億9853万円(同13.8％増)と増収増益。今後は2024年3月期～2026年3月期まで年間3店舗の葬祭ホールを出店してゆく計画のようだ。AIのXENOは同社の5年間の営業利益予測成長率を91.94％と分析。総合評価はB+としている。AIの予測も後期高齢化社会を大きな要因に挙げており、同社の成長の鍵は葬祭事業の伸長が握ると見る。

株価は4/1に918円をつけた後の調整で25日線を割り込み、さらに75日線を下回る程の売り圧力が感じられた。恐らくシコリ玉の残りが身動きを封じていると見る。その後4/19に大陰線の下ヒゲが100日線にタッチするまで伸びたことで同線が支持線として意識され、リバウンドに転向。押し目で拾う向きも多かったことが推察される。テクニカルでは一目均衡表の雲を抜けてきた。回帰トレンドは角度の高い上向きを描いており、現状-2.0付近に位置しているため同ラインが下値抵抗線となりやすいセオリーを念頭において取り組みたい。