近畿車輛（7122）

鉄道車両製造専業で中堅。国内ではJR向けが主体。国内外の売上比率は国内6、国外4の比率。アメリカ、香港、ドバイなどで同社の車両が運行している。その技術やデザイン力に対する評価は高く、グッドデザイン賞を度々受賞。同社の事業方針によると、鉄道産業の市場規模は現状の25兆円から2027年までに30兆円に達するものと予測されている。今後はマーケット拡大を追い風に海外での鉄道新線受注を目指してゆくようだ。

2024年3月期決算では売上高431億5400万円(前期比20.3％増)、経常利益50億800万円(同290.1％増)となり増収増益で快走。これは主力の鉄道車両事業においてJR西日本や東京メトロ向け車両、ロサンゼルスでのLRV(路面電車などの小規模車両)改造工事などが業績に寄与した結果とのこと。今後はコロナ禍での影響を消化しつつ製造体質の強化を図る。AIのXENOは同社の4四半期後の売上高は増収と分析しており、日本の鉄道車両需要を予想根拠に挙げている。1～3月の鉄道機械受注は4期ぶりに増加しておりAIの予想が的中してもおかしくはなかろう。

株価は3/8に2791円を付けてからはピークアウト。概ねエンベロープ乖離幅-2.0％付近に沿った推移であったが、決算発表の後は窓をあけて下落。節目となる2000円台を割り込むもその後は底堅い。スローストキャスティクスに目をやると％Dラインが3.5％の底値圏で％SDラインを下から上に上抜け(ゴールデンクロス)し始めており、オシレーター系で見た時の上方サインが点り始めたものと読む。