第一屋製パン（2215）

菓子パン老舗中堅。ポケモンパンが看板商品。豊田通商の傘下で再建を図っている。同社はポケモンパン、プリキュアパンなどの子供への訴求力が高く、それ以外にも大きなデニッシュシリーズなどのロングセラー商品も抱える。当グループは2024年度の方針を「生まれ変わる(リボーン)」としており、積極的な投資を行い黒字化からの更なる成長を図っている。それに向けて千葉県松戸市の固定資産の譲渡で調達した資金を設備投資や財務改善に充ててゆく構えのようだ。

5/29に2024年12月期の連結業績予想の上方修正を発表。上掲の通り固定資産の譲渡及び特別利益の計上を見込んだ事により純利益が13億3000万円と大幅に上乗せされている。営業利益、経常利益は据え置き、今回の資金調達による有用な投資効果が将来にわたって顕在化することが期待される。AIのXENOは同社の4四半期後の売上高を3.33％(2.2億円)の増収と分析しており、同社の今後の堅調さをAIのデータが示した形と言えるかも知れない。

株価は5/16から窓を開けて下落。以後値を下げてきたが200日線付近が支持線として機能し、底堅さを発揮していた。そこに上掲の上方修正の材料が投下された事で下値がさらに堅くなり、目先の風向きが変わるかもしれない。出来高の急増を背景としたモメンタムが節目700円付近まで維持するものであれば、25日、75日、100日線が収束する鬼門と思われるラインを一気に抜け、上方シグナル点灯まで駆け抜ける可能性も否定できないだろう。引き続き監視を強めたい銘柄だ。