巴工業（6309）

化学機械メーカーの中堅。デカンター型遠心分離機で国内トップ。輸入化学商材の扱いが大きい。1941年創業の老舗で遠心分離機のメーカーとして知られている同社だが、1952年に米国ユニオン・カーバイド社からポリエチレンなどの合成樹脂を輸入しており化学品事業を開始している。1989年には他者に先駆けて中国へ進出、現在ではタイなどでも商社活動を開始し機械との二足の草鞋を両立している。長年培ってきた技術や知見を活かしたニッチトップな専門商社として今後も更なる海外展開を狙っているようだ。

6/7には2024年10月期の通期連結業績予想数値の上方修正を行い、増収増益を発表していた。続く6/12の第2四半期決算発表では売上高265億8000万円(前年同期比10.0％増)の増収、経常利益30億700万円(同44.9％増)の増益で着地となった。AIのXENOによる決算分析によれば第2四半期の進捗率は65.1％と順調であり、通期業績予想達成回数は12/15と高アベレージを維持している。

株価は月足ベースで見ると2020年3月の水準である1460円付近をボトムに長らく上昇トレンドを継続してきた。日足に焦点を当てると12/15～21、3/15～18と何度か窓開け急騰、出来高急増を繰り返してきたがその後に大きく崩れず、同社への下値不安の乏しさが底堅さに繋がってきたものと読む。直近の6/13の前場(執筆時)の時点で急騰、5月末に一時は割り込んでしまった75日線を足元では大きく上放れし、上場来高値を更新。目先では更なる上値を追う展開に期待したいが、節目5000円が意識されれば達成感からくる売り物も入っていると思われるため、高値掴みにはご用心。


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