三和油化工業（4125）

蒸留・高純度化技術を使った廃油などの再利用や、貴金属・レアメタルのリサイクルなどを行う。同社の事業で注目したいのは希少金属回収の事業だ。近年注目されてきた都市鉱山と呼ばれるレアメタルを廃材などからリサイクルするやり方は、日本の資源の在り方を再考させたと言えよう。同社は独自の技術で、扱いにくい電子部品などの廃棄物からも希少金属を回収し、炭化、灰化、溶媒抽出など、独自技術を駆使して、金、銀、パラジウムなど幅広い希少金属を回収している。半導体関連が大きな話題になる裏側で、資源供給に地道に貢献してきた企業と言えそうだ。

2024年3月期決算では売上高156億3300万円(前年同期比10.0％)減、経常利益13億6000万円(同29.7％)減と、減収減益で着地した。ただ、同決算内では売上高223億5900万円(前期比19.5％増）、経常利益56億4200万円(同20.2％増)とした今期の業績予想に修正はないとしている。AIのXENOの分析でも5年後の営業利益予測成長率は29.52％となっており、極端な業績下落不安は乏しいと見る。

株価は2/6よりピークアウト。大きな下落後の2/21には長めの上ヒゲが示現し出来高が急増したものの、下落は節目2300円付近まで続いた。その後はやや三角保ち合いのような軟調な展開であったが6/19には急反発。25日、75日、100日線を次々と突破し、短期ゴールデンクロスとなった。ボリンジャーバンド+3.0σブレイクも達成した事で上げ足の速さが警戒されてきそうだが、2500円台での値固めが進めば一段高も見えてくるものと読む。


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