アヲハタ（2830）

家庭用のジャムで高シェア。親会社はキューピー。ジャム業界は縮小傾向にあったが、低糖度の商品は売れ行きを伸ばしている。同社の「まるごと果実」シリーズは発売以来右肩あがりで売上が伸び、低糖度かつ果実のみで糖度を出している事からパンに塗るだけでなくヨーグルトやそのまま食すなどフルーツ代用としての需要が健康志向の時代に即したようだ。さらに個食化で減量する傾向にある商品カテゴリーにおいて、敢えて増量した事で売上を大きく増加させるなど、同社のマーケティングは今後も注目に値しよう。

24年11月期第1四半期決算では売上高46億4200万円(前年同期比0.8％増)の増収となったものの、原材料高騰などが響き、損益面では5600万円の経常赤字での着地となった。だがAIのXENOも同社の1四半期後の経常損益における黒字化達成を見込んでおり、予測利益は581.7万円と小額ではあるものの順調な回復傾向にあると分析している。純資産は2019年11月期から2023年11月期まで5期連続で増加しており、自己資本率も78.66％と高く経営環境は安定しているものと見る。

同社はPERが71.79％と高い数字を示しており、一般的に企業の今後の成長期待が高いほど、さらなる株価上昇を期待してバリュエーション面が高くても買う投資家が出てくるため、PERは高くなる傾向がある。直近の6/19の上ヒゲが長く伸びた陽線が示すように投資家の注目度は高いものと見る。目先では上掲の急動意を経たことで、上値を抑えていた200日線を越え、浮揚感が増してきそうだ。



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