AB&Company（9251）

純粋持ち株会社であり、直営美容室である「Agu.」を運営。他にもメンズサロンやヘアカラー専門店、フランチャイズも。美容室業界は客単価と時間数の関係から売り上げが頭打ちになりやすく、結果としてやりがい重視や個人的な職業的憧れなどに依存し、低賃金や長時間労働が慢性化してきた経緯がある。同社は「スタイリストファースト」を掲げ、業務委託サロンとしてフランチャイジー化を推進し、スタイリストの教育システムを確立した事で通常3～5年かかるデビューをわずか1年への短縮に成功。グループ店舗は業界としては異例の1000店舗に迫る勢いだ。

6/14発表の2024年10月期第2四半期決算では売上収益87億4500万円(前年同期比6.9％増)の増益、営業利益は8億200万円(同9.9％減)の減益で着地。売上高は直営及びフランチャイズ店舗の新規出店を主要因としている。インボイス制度の影響で売上原価が上がっているものの、美容サービス収益などは増加傾向にあるようだ。AIのXENOの総合評価はB+となっているが、同社は国内出店力に強みを持ち、年間120～132店舗ほど出店ペースを維持している事からAIの予測を裏切る事業拡大を果たす可能性もありそうだ。

株価は節目1000円の壁に幾度かチャレンジするも跳ね返されてきたが、4/16～19までの下落時に出来高が増加している事から投資家からの注目度は高さを維持しているものと見る。その後は4/19の安値である867円をボトムに、値幅は緩やかであるものの上昇を継続。目先では頭上を走っていた75日線100日線を抜けた事で浮揚感が出てきそうだ。ボリンジャーバンドもエクスパンションし+2.0σ～3.0σの間でバンドウォークしている事から、騰勢が維持されれば心理的ハードルの1000円付近の壁を突破、そのまま一段高の展開も見えてこよう。


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