ツバキ・ナカシマ（6464）＊決算発表予定日 2024/08/09

PER8倍台、PBR0.6倍(本稿執筆時)という低バリュエーションの銘柄。精密ボール、ボールねじ、精密ローラーなど精密加工技術がコアコンピテンシーであろう。ボールペンの先端に使用される非常に小さい精密ボールも製造。主力はクルマ用のベアリングスチールボールで、ベアリングの環状に精密ボールが付属する。半導体、一般産業用、工作機械用のセラミックボールも業界には欠かせない部品だろう。

5/13発表の今期1Q決算では、EBITDAが23億1900万円と前の期比で増益着地。ただ、為替の影響を除くと小幅減益となることから、今後も原価低減の構造改革やDX化による短納期化等が必須となりそうだ。価格転嫁がやや遅れたことでタイムラグが生じている。2Qや3Q頃からはインフレを考慮した実績を確認することができそうだ。AIのXENOによると、2四半期後の税引前利益は1.9億円の増益予測。

AIの予測根拠分析を見ると、概ね外為の影響が大きい。企業本来の実力が表れてくるのは、メーカー各社の生産抑制が一巡してからであろうと推察。株価は鍋底チャートから徐々に戻り歩調。6月末頃から出来高が増加しており、バリュー感を好感したプレイヤーのマネーが流入しているのかもしれない。ひとまず節目840円を着実にクリアーできれば、今年4月高値の871円や、心理的節目900円がターゲットとして意識されそうだ。



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