不動テトラ（1813）＊決算発表予定日 2024/08/08

陸上土木と地盤改良事業に強い不動建設株式会社と、海洋土木及び消波ブロック製作用型枠の賃貸を行う株式会社テトラが合併した企業で両社の強みを持つ。特に液状化が懸念される海側の地帯における事業は相乗効果を発揮しそうだ。なお、7月8日には旧村上ファンド系の投資会社「エフィッシモ キャピタル マネージメント」が変更報告書を提出したことで、同社による買い増しが明らかとなった模様。思惑と国土強靭化の国策関連テーマを持つ銘柄として注目したい。

5月には前期の本決算を発表済み。受注高は691億9100万円と前期比で減少。特に土木事業が厳しい状況と思われる。配置技術者の逼迫などが新規受注に影響した様子である。同事業における期首の手持ち受注高は前期比で20億円増。人員確保及び配置に問題がなく順調に受注残を消費すれば、今期の増収・増益シナリオは現実味を帯びるだろう。AIのXENOにおける総合評価はB+。災害発生頻度が高まると営業利益成長率は高まるとAIは予測。

足元の株価は6/18高値の2671円からピークアウト。直近では大陰線が示現と厳しい地合いにある。災害関連として注目された時期もあったようだが、人員の時間外労働の上限規制等で工事の進捗の遅れが懸念されているのか、売りが膨らんでいる様子と見られる。ただ会社側が示した業績予想はポジティブであり、直近の下落を押し目と見た投資家による買いがリバウンドを生む可能性は十分考えられる。「落ちるナイフ」を掴むのではなく、底打ち確認と切り返し確認後にインするのが無難かつ妥当であろう。