ケンコーマヨネーズ（2915）

マヨネーズ大手。学校給食や外食産業向けのマヨネーズを中心に、長期保存が可能な製品が主力。特に長期保存が可能なサラダである「ロングライフサラダ」は1977年の発売以来トップシェアを誇るロングセラーだ。安定的な品質と供給体制が強みと言えよう。また、卵加工食品なども手掛け、幅広い顧客のニーズに対応している。同社は、BtoB中心のビジネスモデルを確立しており、大容量製品や業務用製品の製造に特化することで、競合他社との差別化を図っている。さらに、食品安全に対する高い意識を持って品質管理体制を徹底していることも特徴と言えそうだ。

8月5日大引け後に決算を発表。25年3月期1Qは売上高230億200万円(前年同期比7.5％増)、営業利益は17億3500万円(同769.3％増)と小幅増収、大幅増益で着地。特に営業利益は約8.6倍の急拡大であった。併せて、通期の営業利益も従来予想から上方修正し、7期ぶりの過去最高益を更新する見通しだ。業績が好調である事から上期配当は予定されていた17円から19円に増配。下期配当も同じく増配修正し、年間配当は38円とした。AIのXENOによる分析でも同社の4四半期後の売上高を24億1000万円(10.47％増)の増収を予測しており、上掲の大幅増益に加えて、増収面でも期待が出来そうだ。

株価は本年5/30に1794円を付けてからは緩やかな上昇を続けてきた。8/1からのショック相場においても素早くリバウンドに転じ、一目均衡表の雲(抵抗帯)を上抜けている。上掲の通り業績が好調であり極端な下値懸念は乏しく、また足元に75日、100日線が走っているのも心強いと言えるかも知れない。今後は5/13高値である2355円への全値戻しが最初のハードルとなってきそうだ。保有者が一連の暴落において安値圏で投げ売りした可能性を考えると、高値付近にシコリ玉が発生している可能性は少ないと見て目先の上値は軽かろう。