元外資系金融マンのこぼれ話 「市場けん引する銀行株の行方」
【9/1】元外資系金融マンのこぼれ話 〜市場けん引する銀行株の行方〜
お取り組みお疲れ様です。
16900円水準で足踏みを続ける日経平均を横目に好調なセクターがありますね。
そう、銀行株です。
マイナス金利で環境悪化した野村アセットのMMFが運用難から市場を撤退する記事が日経1面に掲載されていましたが、金融株の上昇の背景にあるのは何でしょうか?
ドル円相場が103円台に入り、円安傾向が好感されて電機や機械などの輸出セクター、原油などの資源価格上昇を受けて資源関連セクターが市場をけん引してきました。
これはつじつまが合うと思います。
でも、その影で金融株上昇の芽が着実に育っていました。
〈〈8/19の元外資系金融マンのこぼれ話をご覧ください。
日米の金融政策の現状変更によって、大きな影響を受けるのが景気敏感セクターの「金融株」と「不動産株」です。
先週のイエレンFRB議長講演に続き、今週末の米雇用統計で市場予想を上回る結果が出れば、おそらくは9月利上げや利上げ回数が年1回から2回にという議論が出てくると予想されます。
為替市場の反応は円安に傾き、日本株は為替動向に見合った上昇となりましたね。
1ドル=99円台で推移すれば、企業業績がどうなるのかと警戒されていましたが、ようやく為替市場でも米利上げが本格的に織り込まれ始めたとみてよいでしょう。
この動きを受けて、これまで内需グロース株を買って金融などバリュー株を売っていたファンドマネージャーはそれを修正し始め、8月からは内需からバリューへのシフトに移ったものと思われます。
また、市場では日銀が9月も継続的な金融緩和の可能性をふまえつつも、マイナス金利の拡大はしないと予想していると思われます。
日銀のETF買い増枠が始まった8月初旬は日経平均の選好感が高まっておりましたが、直近では出遅れ感が出たTOPIX先物に大きな外国人買いが入っている模様です。
つまり、銀行株は日経225に採用されていないことに加え、同じように出遅れ感の強いバリュー株になっていましたから、修正する動きが出てきたのでしょう。
気になるここからの動きですが、私見では再び好業績の内需株に見直し買いが入ると思われます。
夏枯れで出来高の薄い商いが続いていた中、テクニカルベースの銘柄選定をしてきましたが、この先はファンダメンタルの比重を高くしていかなければいけないと感じています。
ファンダメンタルやバリュー株で思い当たるのが、あの「ウォーレン・バフェット」ですね。
彼のすごさに関しては私なんかよりも詳しい方はたくさんいらっしゃるかもしれませんが、やはり徹底した銘柄スクリーニング基準をもち、そして徹底的に割安な企業にのみ投資するというアプローチ法にあります。
その信念は彼の言葉にも表れています。
「株価の方から安いよと訴えかけてくるくらいでなければ、割安だなどとは到底言えたものではありません。」
例えば本日のTOKYO BASE(3415)のような銘柄になるのでしょうか。
彼は絶対的に安い価格で優良企業を買い集めて、長期投資をするイメージがあるかもしれません。
個人的には優良銘柄というと押し目狙いで東京エレクトロン(8035)のような銘柄が好きです。(笑)
それは一概に誤った見方ではないのですが、彼の「投資の真髄」はそこにあるわけではありません。
「理想の会社は、資本に対するリターンがきわめて高く、その高いリターンに見合うように資本をふんだんに使っている会社です。そうすれば複利製造マシーンになります。」
この言葉の中にある“複利”というキーワードにこそバフェットが“投資の神様”と言われる所以があるのです。
投資の原理を考えると分かり易いかもしれません。
【 投資の成果=資産×時間×金利 】
長期投資における「時間」とは確かに武器になるのですが、重要なのは「金利(利回り)」を味方に付ける必要があります。
そして、この利回りの最重要部分の「複利」の仕組みについては【バフェットの手法】で詳しく紐解いていきますので、ご期待ください。
最後に、バフェットはこんなことも言っています。
「成功とは、いいと思うものを得ること。
幸福とは、得るものをいいと思うこと。」
【 ウォーレン・バフェット の 格 言 】
企業を評価する方法を本当に知っている人にとっては、分散投資は愚策です。
それでは、引き続きよろしくお願いします。
執筆:加藤あきら
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